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シスコとNVIDIAが、AI ファクトリーの拡張を支える次世代プラガブル光モジュールのフォームファクタを発表

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新しいトランシーバにより、AI 構築者はネットワークの設置面積を増やすことなくAIの計算能力を拡張するとともに、ネットワークが消費する電力の割合を削減可能に

 シスコとNVIDIAは10月12日(米カリフォルニア州サンタクララ)、新しい高密度光モジュールの Ultra-Dense Small Form Factor Pluggable(USFP)の開発計画を発表した。(本抄訳は、10月21日にシスコシステムズより提供)

 USFPは、1レーンあたり400Gbpsの伝送速度に対応し、プラガブルトランシーバを使用する次世代AIファクトリーのハードウェアエコシステムの構築に向けて設計されている。

 AIモデルが大規模化し、推論需要が高まる中、AIファクトリーは、ネットワークの複雑さ、電力、コストを管理しつつ、より多くのコンピューティングシステムを接続する必要がある。1ワットあたり、およびスイッチ1台あたりのデータ転送量を増やすことで、運用事業者はインフラへの投資をより有効に活用できるようになる。

 AIファクトリーを拡張するには、1接続あたりの帯域幅を拡大すると同時に、スイッチ 1台あたりの接続数を増やす必要がある。スイッチの容量が上限に達すると、ネットワークをさらに拡張するためにスイッチ層の追加や光リンクの増設が必要になる場合があり、遅延、消費電力、コストの増加を招く可能性がある。

 USFPは、複数世代のデータセンタネットワークで大規模な運用実績を持つ導入モデルを引き続き活用しながら、AIファクトリー構築者が、イーサネットAIファブリックを1 レーンあたり200Gbpsから400Gbpsへと拡張できるように設計されており、USFPを利用することで、データセンタインフラを刷新することなく、次世代光技術を採用し、AI ワークロードの性能要件を満たすことができる。

 USFPベースのトランシーバとして最初に計画されている製品は、Octal Small Form Factor Pluggable (OSFP) サイズの筐体に16本の全二重レーンを搭載し、スイッチと SuperNICの両方に対応する予定だ。将来的には、32レーン以上への拡張も可能だ。レーン数と1レーンあたりの帯域幅の両方を2倍にすることで、ネットワーク階層を追加することなく、AIファブリックに接続する1.6Tbpsのエンドポイントの数を増やすことができる。USFPの利用により、合計12.8Tbpsの容量を確保できるようになる。

 OSFPサイズのモジュールと同等の筐体でありながら、1レーンあたり200Gbpsのプラガブルモジュールと比較して4倍の帯域幅とフロントパネルの帯域幅密度を提供し、電力効率も約1.3倍となり、AI構築者は、ネットワークの設置面積はそのままに、コンピューティングの規模を拡大できると同時に、AIファクトリー全体の電力予算に占めるネットワークの割合を下げることが可能だ。

 NVIDIAのシニアバイスプレジデントであるGilad Shainer氏は「世界最大規模のAIファクトリーの構築は、最も小さな接続を見直すところから始まる。USFPを通じて、NVIDIAとシスコはプラガブル光技術を一新するエコシステムを構築しようとしている。これにより、より多くのコンピューティングを高い効率で接続し、次世代AIファクトリーを支えていく」とコメントを出している。

 シスコのオプティカルシステム&オプティクス担当シニアバイスプレジデント 兼 ゼネラルマネージャーであるビル・ガートナー(Bill Gartner)氏は「AI 構築者は、複雑な運用モデルに縛られることなく、パフォーマンスを拡張できる相互接続アーキテクチャを必要としている。シスコとNVIDIAは、プラガブル光技術を1レーンあたり400Gbpsへ拡張するにあたり、既存のモジュール設計を段階的に改良するだけでは不十分であると考えた。両社の協業により、USFPは、プラガブル光技術の保守性、導入時の柔軟性、運用の簡便さを維持しつつ、新たな水準の帯域幅密度を提供するよう設計されている。シリコン、システムから、光技術、ネットワークオペレーティングシステムまでを網羅したフルスタックのアプローチをとることで、すべての層を最適化し、次世代AIネットワークに求められるパフォーマンスと規模を提供することができる」とコメントを出している。

スイッチ1台あたりで支えられるAIインフラの規模を拡大
 1レーンあたり400Gbpsの電気信号に対応するように設計されたUSFPは、新しい2 次元アレイコネクタを採用している。2 段階の挿入構造によって、モジュールの挿入後に高速信号接点が接続されるため、接点の摩耗が抑えられ、信号品質が向上するとともに、挿入に必要な力の大きさを予測しやすくなる。このようなコネクタ技術により、将来的に、レーン数を全二重レーン 32 本以上にまで拡張することが可能だ。同コネクタは 400Gbpsに対応する設計になっているため、1レーンあたり200Gbpsの速度においてもパフォーマンスが向上する。

 USFPは、トランシーバ内に専用の冷却回路を別途組み込まなくても、最大100ワットの放熱に対応することから、スイッチ設計の複雑さが抑えられ、信頼性が向上する。これらの機能を組み合わせることで、確立された導入、保守性、製造性といった既存のプラガブルトランシーバの特性を維持しつつ、より広帯域なファブリックが実現する。

 すべてのUSFP構成は、信号処理を簡素化することで遅延と消費電力を低減する光学設計に対応している。幅広い光技術と接続距離をサポートしており、システム設計者は、AI ファクトリーごとの導入要件にあわせて柔軟に対応できる。

次世代AIファクトリーのためのハードウェアエコシステム
 シスコと NVIDIAは、TE Connectivity および Amphenol と協力してUSFPのケージ、コネクタ、モジュールの開発を行っており、今後さらなるパートナーの参加が見込まれている。この共通フォームファクタは、1レーンあたり 400Gbpsのファブリックに向けた高密度なプラガブルインフラを開発するための共通基盤をサプライヤに提供し、AI ファクトリー構築者向けの強固なエコシステムの構築を可能にする。

 今回の協業は、NVIDIA Spectrum-X イーサネットネットワーキングと Cisco Silicon One ベースのイーサネットネットワークのシームレスな連携に向けたシスコと NVIDIA のこれまでの取り組みをさらに拡大し、企業、ネオクラウド、ソブリンクラウドにおける AI インフラの導入を簡素化するものとなる。
 シスコと NVIDIA は、近々始動するコミュニティ主導のマルチソースプロジェクトを通じて、USFP のオープンな業界仕様を策定する予定だ。