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400G対応ネットワークテスタ MT1040Aの販売を開始【アンリツ】

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装置検証から開通/保守まで対応可能なポータブル400Gイーサネット測定器

MT1040A

 アンリツは7月22日、400Gネットワークの評価に対応したネットワークマスタ プロ MT1040Aの販売を開始した。
 対象市場は通信事業者、通信ネットワーク工事会社、通信設備保守会社、ネットワーク機器ベンダ。用途は通信ネットワーク、データセンタの開通・保守・トラブルシューティング。

 今回開発されたMT1040Aは、バッテリ駆動で持ち運びが可能なため、フィールド試験に最適な400Gイーサネット測定器だ。400Gイーサネットだけではなく、10M~100Gインタフェースを同時に実装することができ、アクセス/メトロネットワークからモバイルフロントホール/バックホール、データセンタの伝送品質試験(BER測定、スループット測定、フレームロス/遅延測定等)が行える。
 さらに操作性に優れたGUI、ネットワークを経由したリモート制御機能、自動試験機能を搭載しており、測定効率向上に寄与する。
 アンリツは「400Gイーサネット対応のMT1040Aの販売を開始することにより、高速ネットワークの普及、回線開通・保守のコスト削減、サービス品質向上に貢献していく」としている。

開発の背景

 5Gサービスの開始、クラウドコンピューティングの普及にともない、通信トラフィックは増加し続けている。また、テレワーク、オンライン授業の急速な普及により通信帯域の増強はオペレータの喫緊の課題となっている。通信帯域の増強のために400Gイーサネットは重要なテクノロジーとなっており、回線の開通、保守業務のため、測定現場への持ち運びが容易な小型の400G対応測定器の需要が高まっている。
 アンリツは従来から、ネットワークやデータセンタ用の測定器として、100Gbpsまでの通信速度に対応したMT1000Aを販売している。同社は「400Gネットワークの普及に対応すべく、業界最小クラスのB5サイズという大きさで、開通・保守試験を手軽に効率よく行えるソリューションを開発した」という。

製品概要

 MT1040Aは、10Mbpsから400Gbpsまでの通信速度で運用される各種ネットワークの通信品質を評価できるポータブル測定器。
 400Gイーサネットでは、エラー訂正機能(FEC)が常時使用され、FEC評価が必要になる。MT1040Aは、400Gイーサネット FEC解析機能を搭載しており、400Gのインタフェースとして広く使われるQSFP-DDやOSFPなどの光モジュールの品質評価や400G装置の性能評価が可能だ。
 また、光ファイバの障害検知用測定モジュールとしてMT1000A用OTDRモジュールも同時に実装でき、光ファイバ線路測定も可能だ。さらに、インターネットクラウドサービス SORAを利用した遠隔操作や、複数の試験の合否判定までを1ボタンで実行できる自動試験機能により、測定現場における試験作業の効率化に貢献する。

主な特長

1台で様々な通信ネットワークの評価が可能
 MT1040Aは、イーサネット、OTN、eCPRI/RoE/CPRI/OBSAI、ファイバチャネル、SDH/SONETに対応している。これにより、1台のMT1040Aで、最新の光通信規格から既存のデジタル通信規格が混在する通信ネットワークのBER測定、スループット測定、フレームロス/遅延測定が行える。

自動試験、リモート制御によって測定作業の効率化を実現
 MT1040Aは、外部PCなどの制御装置を使用することなく、単体で自動試験および自動合否判定ができる。測定器の操作に不慣れな作業者でも、最小限の操作でネットワーク試験および結果の合否判定、レポート作成までを簡単に行うことができる。また、インターネットクラウドサービス SORA を使用すると、簡単にリモート制御ができ、開通試験の効率化やトラブルが発生した場合の迅速な対応が行える。

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