光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

InterBEE 2016に見る映像伝送と通信の最新製品【ハイテクインター】

期間限定無料公開 有料

 ハイテクインターは、放送や通信で役立つ伝送機器を提案している商社で、自社製品も提供している技術力のある企業だ。今回は、4.9GHz帯無線が可能なIPエンコーダ・デコーダや、耐荷重8㎏のHDMIケーブルといった、業界でも珍しい製品を中心に展示。

2.4/5GHz帯との干渉の心配がない4.9GHz帯のIPエンコーダ・デコーダ

 11月発売のIPエンコーダ・デコーダ「WiMi6200シリーズ」は、4.9GHz帯無線が可能という非常に珍しい製品だ。H.264で圧縮したSDIカメラの映像を4.9GHz帯の無線ネットワーク経由で100~200m映像伝送するので、ケーブルの敷設や撮影中の取り回しといった手間やコストを省くことができる。ハイテクインター 無線事業部 事業部長の松井仁志氏は「4.9GHz帯無線機器のご利用には総合通信局への登録が必要となるので、利用者が少なく、イベント等で多くの人が集まっても干渉の無い安定した通信が可能だ。4.9GHz帯の登録手続きは弊社でサポートし、2週間ほどで交付される」と説明している。
 「WiMi6200T」(エンコーダ)と「WiMi6200R」(デコーダ)は無線機能を一体化したシンプルな構造で設計されており、小型化、軽量化も実現している。Vマウントバッテリに対応しているので、電源の確保ができない環境でも利用が可能だ。ブラウザ経由の他、DIPスイッチでも設定の変更ができる。松井氏は「カメラのケーブルを省くことにより、カメラマンが現場の状況にあわせて柔軟に移動できるので、ダイナミックな映像を撮影しやすくなる。実際にお使いになったお客様からは、2.4GHz帯や5GHz帯の場合は映像が途切れてしまうレベルの人混みでも問題なく使うことができたというお声を頂いている」と説明している。
 想定利用シーンは、災害現場などでの屋外中継時の映像伝送用途、スポーツ会場や音楽ライブ・各種セミナなどの場内モニタ等への伝送用途、プロジェクションマッピングの映像伝送用途など。前述の通り4.9GHz帯無線は珍しいので、製品担当者に活用方法を相談してみると良いだろう。

「WiMi6200シリーズ」の利用イメージ。

「WiMi6200シリーズ」の利用イメージ。

「WiMi6200シリーズ」は、ハイテクインターが扱う他の製品と組み合わせることで多地点映像伝送なども可能だ。

「WiMi6200シリーズ」は、ハイテクインターが扱う他の製品と組み合わせることで多地点映像伝送なども可能だ。

耐荷重8㎏の抜け止め機構を搭載したHDMIケーブル

メカニカルロック式HDMIケーブルは、コネクタ部分をスライドするだけでロック、ロック解除ができる。

メカニカルロック式HDMIケーブルは、コネクタ部分をスライドするだけでロック、ロック解除ができる。

 10月に発売した「メカニカルロック式HDMIケーブル」は、コネクタ部分をスライドすることでロック、ロック解除の操作ができ、ロック状態での耐荷重8㎏を実現している。
 サーバールーム内、放送機材室、放送機材車内、サイネージ用途等でHDMIケーブルの自重や振動などによる脱落の防止や、イベント用プロジェクタ等でHDMIケーブルに不測の荷重がかかった場合の抜け防止に役立つので、動画の転送が中断するなどのトラブルを防止することが可能だ。ハイテクインター 営業部 営業推進課の佐藤年昭氏は「放送業界の方にご紹介したところ、映像が途切れてしまうことによる損害を考えると保険としてリーズナブルだというお声を頂いている」と話す。
 同製品はHDMI TypeA(オス-オス)で、4K(Ultra HD)やx.v.Colorに対応している。

目次

展示会概要
ハイテクインター
日鐵住金溶接工業
平河ヒューテック
住友電気工業