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FOE専門技術セミナー企画委員インタビュー【FOE-K】5G・データセンタ・IoTにおける光通信の最新技術トレンド

INTERVIEW 有料

NTTエレクトロニクス(株)
代表取締役社長
萩本和男氏

コースリーダー :
NTTエレクトロニクス(株) 萩本 和男
サブコースリーダー :
(株)フジクラ  和田 悟

 基調講演では5G、データセンタ、IoTをテーマにセッションが組まれている。
 5Gは昨年末にNSA 5G NRの標準化が完了したことで、世界的に商用化に向けた取り組みが加速したタイミングでもあり、FOE専門技術セミナー全体でもモバイル事業者による講演がいくつか用意されている。その中でも基調講演は、チャイナモバイルの本国から講師が登壇するという、日本にいながら海外のキーパーソンの解説を聴くことができる貴重な場となっている。また、通信・放送Weekでは今年から次世代モバイル通信展も開催されるので、光通信技術展と併せて光と無線の両方の最新技術を知ることができるイベントとなった。萩本氏は「光通信と無線通信の親和性は高まっており、その技術はお互いの発展に必要不可欠な関係になっている。この二つの通信方式は周波数帯が異なるだけで、例えば光通信の長距離やデータセンタ間接続を支えているデジタルコヒーレント技術のベースは無線通信のテクノロジーだ。こうした技術交流は学会でも行われるが、セミナーや展示会ではビジネス的な視点での交流が期待できる」と話す。
 IoTについては、5Gや光ネットワークと併せた講演をNECが行う。5G時代では、高度な通信技術がAIやIoT端末と連動し、様々な産業と繋がる。その新たなネットワーク環境からは、これまでにないビジネスモデルやサービスが生み出され、新たな社会価値創造が実現する。萩本氏は「これから世の中は、NECが提唱してきたC&Cの時代となる。そこで今回は、テレコムキャリアビジネス全体を統括している河村様からNECの取組みについてご説明いただく」と話す。
 ここ数年のFOE基調講演のテーマにはデータセンタが入っており、昨年、一昨年はGoogleやFacebookの本国からキーパーソンが登壇している。今年もハイパースケールデータセンタを抱えるOTTということで、マイクロソフトの本国から講師が招かれる。萩本氏は「OTTのクラウドサービスを支えるネットワークのアーキテクチャは、光に精通した人物が担当している。データセンタのアーキテクチャと言っても、センタ間とセンタ内ではだいぶ違う。センタ間を繋ぐネットワークは純粋に大規模なデータを伝送しているので通信事業者のアーキテクチャに近い。一方、センタ内ではクラウドサービスを円滑に提供できるよう、データをAIで事前に加工するなどデータの伝送が頻繁に発生するので、アーキテクチャもまた違った考え方となる」と話している。

5G時代におけるNECの社会価値創造への取組み
日本電気(株)
執行役員常務
河村 厚男

 5Gの特長である超高速・大容量通信を活かすIoT、AI技術の活用について、NECは行政機関や企業と共に様々な実証実験を行っている。今回の講演では、その中からどういった事例がピックアップされるのかも注目したいところだ。例えばスマートシティ分野では、防犯カメラの高精細映像を伝送できる大容量ネットワークと高度な画像検知の技術を組み合わせたソリューションが期待されている。萩本氏は「画像認証とネットワークの組み合わせは、既に防犯に役立っている重要な技術だ。NECは優れた顔認証技術をお持ちなので、河村様からはこの分野の最新動向も解説していただけるだろう。また、NECは日本の固定通信とモバイルのネットワーク構築において、中核となり支えてきた企業だ。5G時代を見据えた共創と、次世代ネットワークへの取組みについて、包括的な講演が期待できる」と話す。

チャイナモバイルにおける5G展開戦略
China Mobile Research Institute
Wireless Technologies,
CMCC Chief Scientist
Chih-Lin I

 講演では、チャイナモバイルの5G戦略について同社のビジョンとソリューション、展開計画および未来のエコシステムを含めて解説される。登壇するI氏はWireless Technologies社において2011年に着手された第5研究開発の首席科学者を勤め、C-RAN、 Green and Soft initiativesを主導する人物。IEEE Trans.COM Stephen Rice Best Paper賞およびIEEE ComSoc Industrial Innovation賞を受賞しており、現在は「Green & SoftからOpen & Smartへ」について研究中だという。
 5Gのネットワークは、光通信の部分だけでもバックホールの構成やフロントホールのプロトコルなど注目すべき点は多い。例えば世界の光ファイバ需要では、中国はおよそ6割を占める巨大な市場であり、今後の伸びは5Gの動向が大きく左右する。萩本氏は「チャイナモバイルの5G戦略は日本のベンダにも大きな影響を与えるので、講演でどのような展望が語られるのか楽しみだ」と話している。

マイクロソフトのデータセンタにおける光技術の進化
Microsoft Corp.
Azure Infrastructure,
Chief Network Architect,
Brad Booth

 マイクロソフトの講演では、クラウドデータセンタで光が果たす役割の高まりと展望について解説される。登壇するBooth氏は、イーサネット技術開発と標準化を長期にわたって主導してきた人物。現在は標準化団体Consortium for On-Board Optics(COBO)を率いているほか、マイクロソフトのAzureインフラストラクチャチームのチーフネットワークアーキテクトとして、同社データセンタのハイパースケール光インターコネクトの開発を主導している。20件を超える特許を保有し、イーサネットの標準化に関する取り組みでIEEE Standards Associationから表彰されている。
 萩本氏は「一般の方々の間でインスタグラムのようなアプリケーションが流行しているように、大量のユーザ端末から写真や動画がクラウドデータセンタにアップロードされる時代になっている。人と人とのコミュニケーションに画像や動画が付随するようになったことで、高精細化と共に伝送路も太くなる。その次の段階として、特にデータを加工するデータセンタ内は更にインテリジェンスな方向に進むのではないか。すべてがAIになるとは限らないが、クラウドアプリケーションの価値創造を支えることができるインフラが必要となる」としており、「マイクロソフトではAzureのようなクラウドサービスがビジネス展開の柱となっている。今回は、それを支えるインフラストラクチャの開発に取り組むBooth氏の視点で、データセンタの進化を語っていただく」と話している。

(OPTCOM編集部 柿沼毅郎)

FOE専門技術セミナー企画委員インタビュー:目次

【FOE-K】5G・データセンタ・IoTにおける光通信の最新技術トレンド

【FOE-1】IoT時代を支える光ネットワーク技術と光通信市場の最新動向

【FOE-2】 光トランシーバのマーケット動向、および最新技術動向

【FOE-3】5G本格導入前夜の動向最前線

【FOE-4】超高速通信を実現する電気/光インタフェースの最新動向

【FOE-5】超高速大容量通信を支える光機能集積技術の最新動向をひもとく!

【FOE-6】社会の変化から読み解く光ファイバ・ケーブル・ネットワークの動向

【FOE-7】最新データセンタの現状と今後の展望

【FOE-8】5Gネットワーク技術と応用 ~自動運転から 4K・8K超高精細映像、VRまで~

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