「COMNEXT」2025出展製品Preview【NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)】
期間限定無料公開 有料設備保全製品や、光コネクタ製造・施工、ネットワーク冗長、光無線通信など幅広く展示
設備保全製品
水を強力に弾く塗料「超撥水材料HIREC」は、降雨や積雪時にアンテナやレドームの水膜発生や着氷・着雪を防ぎ、電波の水膜減衰を予防する。6月に発表された「HIREC-R」は、付着した汚れを太陽光でセルフクリーニングするモデルの後継であり、原材料を見直して供給安定性を向上した。「約3年という長期の撥水性能を実現しており、塗り替え工事コストを削減できる」(担当者)

HIRECは、物体と水滴の接触角が150度以上という非常に優れた性能により水を弾く。
金属素地用の遮熱塗料「サーフクールS-Ⅱ」は、空調機の電力消費量削減や発熱量の多い内部機器の熱対策で有効だ。耐候性や耐水性にも優れ、屋外に設置される通信機器BOXや、電源制御BOXに多く採用されている。注目の高まっているコンテナ型データセンタとも相性が良いだろう。また、水系の遮熱塗料「サーフクールW」も発表しており、保管や輸送の制約が大幅に少なくなり、有機溶剤を嫌う現場への適用も可能となる。
結露防止シート「G-ブレス」は、各種インフラ設備や機器等の結露や湿気による故障の予防保全に有効な製品。「密閉された防水構造の設備でも、昼夜の温度変化による湿気や結露が内部で発生するので、G-ブレスをお使いいただいている」(担当者)
光コネクタ関連製品
光コネクタの製造から施工・保守まで、様々なシーンで役立つ製品群が展示される。
ペンタイプの光コネクタクリーナー「NEOCLEANシリーズ」は、スキルが無くてもワンプッシュでコネクタ端面を清掃できる製品。「単心から多心までご提供しており、最近はMPO対応クリーナが人気だ」(担当者)

「NEOCLEAN-F」はポケットサイズながら清掃回数が多いことから、コスト効率や使い勝手の良さでも高い評価を得ている。
量産用光コネクタ研磨機「ATP-3200シリーズ」は、独立加圧方式により各コネクタを適切な研磨量で完了し、削り過ぎを防ぐ。「VSFFコネクタ対応の治具も新たにご用意した」(担当者)
また、光コネクタ製造に欠かせない単心/多心光コネクタ用の端面検査機や光学特性評価装置(IRLメーター)を用意し、トータルソリューションを提供している。
高信頼冗長構成
光回線切替装置は、ネットワーク障害をパワーの低下により検出し、自動的に経路切替を実行するため、ネットワークの断時間が大幅に低減する。IX/ISP、通信キャリア、IDCなど大規模向けの最大16CH「NSWシリーズ」と、小規模や拠点冗長構成に最適な1~4 CH「CSW2シリーズ」が紹介される。
最長3km伝送可能なワイヤレスレーザ通信装置
NTT-ATが今年4月から日本で販売を開始した、Transcelestial Technologies(シンガポール)のワイヤレスレーザ通信システム機器「CENTAURI(センタウリ)」は、通信速度が10Gbps、最長到達距離3km品を代表に大容量伝送が可能で、免許不要かつケーブルを敷設せずに通信環境を構築できるので、イベント会場や工事現場での一時利用や、災害時のインフラ復旧に有効だ。また、干渉が少なく安定した高速の無線回線なので、ミリ波や光ファイバの代替・補完として活用できる。天候などの影響に弱く通信の安定性に課題とされてきた光無線通信技術において、レーザ出力の自動調整機能、捕捉追尾を行うAI技術を製品に組み込み、高い安定性を実現した。
環境性能はIP65対応。Layer1装置なので、プロトコル無依存でデイジーチェーンも可能。レーザ光は指向性が高いので漏えいが極めて少なくセキュリティが担保できる。また、3km長の遅延時間は<25μsと低遅延だ。
「装置は海外で多くの使用実績があり、2.7kgと軽量で、約1時間で設置・光軸調整が可能で取扱いも簡便で完成度は高い。消費電力はわずか25~32Wで、遠隔地での太陽電池駆動にも適している。」(担当者)

CENTAURIは独自AI技術によりポールの振動、熱膨張、その他の環境の影響をリアルタイムで調整して補正し、2つのデバイスポイント間の信頼性の高い伝送を保証する。