光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

「COMNEXT」2025出展製品Preview【精工技研】

期間限定無料公開 有料

AIデータセンタを支える接続技術や、光コネクタの自動研磨装置、光ファイバ給電、A-RoFを展示

CPO/LPO向けPMインターコネクト

 CPO/LPO向けに独自技術を活かした、ELSFP用の多芯偏波保持(PM)インターコネクトのカスタマイズを提案している。「2、3年後には量産体制が整うよう取り組んでいる。現在は、この領域で求められるファイバアセンブリ デザインのヒアリングを進めており、それを形にしたサンプルをご提供している段階だ。ブースでは開発エンジニアを常駐し、お客様の技術的なご質問にも対応する」(担当者)
 例えば、MTとFA(4ch×2)間を75mmや30mmで製作可能だ。また、ELSパッケージと光エンジンの接続を想定した1000mmのジャンパでは、MPOとMTだけでなく、FAとMT、FAとMPOを組み合わせることもできる。MT/MPO端面の目合わせ角度は0±5°。FAピッチ間距離は250μmおよび127μに対応できる。
 「付随する要素技術として、MFDの異なるファイバ同士を融着し、その状態でファイバアレイに搭載するTECファイバ関連の技術もご提供できる。また、弊社が従来から強みとしているARコートや気密封止、メタライズ加工といった技術もPMインターコネクトに応用できるので、併せてご紹介する」(担当者)

MT-FA カスタムアッセンブリ

MPOファンアウトコードの様々なカスタマイズ

 ケーブルアセンブリを得意とする同社が国内データセンタ向けに注力しているのは、2心のLCユニブーツコネクタや、MPOファンアウトコードの様々なカスタマイズ製品だ。例えば16チャンネルや12チャンネル、またファイバ長などの要求にフレキシブルに対応する。

光コネクタの自動研磨装置

SFPS-V1

 自動研磨装置「SFPS-V1」は、従来は人手による繰り返し作業だった、研磨パッドの搬送からフェルールの端面研磨、洗浄までを自動化(FA)することで、効率化を実現するシステム。一連の自動化を省スペースで実現し、多品種対応も容易になっている。また、研磨の難しい大外径ケーブルの自動化も対応できる。「昨年からご提案を始め、海外向けに数台を出荷している。今秋にはMPOなど多心対応をリリースする予定だ」(担当者)
 こうした自動化システムをユーザも独自に設計できるよう、「SFPS-V1」に搭載されているFA用研磨機「SFP-560A3C-FA」は、自動化に必要とされる外部通信機能、オートクランプ機能、ターンテーブルの原点復帰機能がある。ユーザが設計しやすいよう、研磨機との通信に必要な情報も併せて提供される。研磨ホルダは既存のSFP-550/560Aシリーズ用の研磨ホルダを使用するので、ユーザは既存設備も有効活用できる。

多心/単心光コネクタの形状測定と自動端面検査を一台に集約

 昨年リリースされたDATA PIXEL社の「DPX360」は、同社が得意とする高分解能の干渉計と最新の顕微鏡を組み合わせた、多心コネクタ向けの検査装置であり、二つの機能を一台に集約したことで、ユーザは作業工程を効率化できる。
 2次元と3次元の測定が可能な独立した光学系を備え、光コネクタの傷・汚れの検出と形状測定を同時に実施できる。コネクタは1回挿入するだけで、15秒以内にスキャンされ、検査と干渉計の両方で自動的に合格/不合格を判定する。AIで最適化されたソフトウェアにより、最大64心までの多心コネクタ端面を高速で自動検査できる。単心コネクタの測定も可能だ。

光ファイバ給電技術

 精工技研は、光で電力を送るPWoF技術を二十余年前より実用化しており、放送業界を中心に実績を伸ばしている。A-RoF技術と組み合わせることで受信アンテナ部の電源が不要で、伝送路は汎用光ファイバという構造が可能であり、例えば山中の地デジ中継用受信アンテナの延伸+雷害対策として、当該技術が使われている。「昨今PWoF技術への注目が高まっているので、改めてご紹介する。ファイバ一本あたり1W程度の発電が可能で、最大20Wの実績もある。またSMFを使用することで3km超の電力伝送の実用実績もあるので、放送以外での適合用途を模索している」(担当者)

GNSS光伝送ユニット

 GNSS光伝送ユニットは、GNSS信号を光化することでスマートかつ安価に時刻同期網を構築する製品。既設の光ファイバ網を利用することで同軸線の敷設が不要となり、長距離伝送による自由度の高い時刻同期網の設計が可能だ。バックアップ構成でのジャミング・スプーフィング対策や、光分岐による多点受信も対応。(1PPS・10MHzも光化可能)

60GHz超 ミリ波A-RoF技術

 A-RoFは、5Gミリ波や6G/IOWNにおける伝送技術としても注目されている。ブースでは、市場でも珍しい60GHz帯まで対応できるA-RoF技術が紹介される。

光分離型5Gリピータ

 5G(sub6)のリピータとしてアンテナ一体型でフレキシブルなエリア補完が可能な製品。機器遅延は5ns/mと極めて少なく、PoE給電対応により設置場所の自由度も高い。7Gaa(産総研発ベンチャー)との共同開発品。

関連記事

海外TOPICS

有料 LumentumがOFC 2025で、スケーラブルなAIデータセンタを可能にする次世代InP チップソリューションを展示。3.2T光トランシーバを実現する400 Gbps/レーン技術も実演

 Lumentum Holdings(以下、Lumentum) は4月1日(カリフォルニア州サンノゼ)、次世代の AIドリブン型データセンタ向けに、より広い帯域幅とより電力効率の優れた接続を実現するよう設…
更新

続きを見る

データセンタ/LAN

無料 古河電工が、世界初CPO用100mW光出力×16チャンネルブラインドメイト型外部光源を開発。ハウジング温度55℃において、光出力100mWを全チャンネルで達成

 古河電工は3月27日、ハイパースケール データセンタやエッジ データセンタにおける次世代CPOネットワークスイッチ装置の実現に向け、ブラインドメイト光コネクタを内蔵した16チャンネルの外部光源を世界で初めて開発しました…

更新

続きを見る