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Remote OLTに温度監視機能を追加し、過酷な環境のルーラルエリアでのPON運用コストを削減【Calix】

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 Calixは5月18日(サンノゼ)、Remote OLT 「AXOS E3-2 Intelligent PON Node(以下、E3-2ノード)」の機能強化として、インテリジェントシステム監視機能を追加したと発表した。

 2016年に発表されたE3-2ノードは、センターに集約されているOLT、ルーティング、IPポリシー、およびアカウンティング機能を、屋外に分散させるシステム。これによりセンター局舎内の省スペース化を図ることや、PONの運用コスト削減を実現できる。GPONからXGS-PONへの移行や、ルーラルエリアでの展開を図るブロードバンドサービスプロバイダ(BSP)から注目されている。

 今回の機能追加は、内部温度をモニタリングし、サービス継続に影響の有る温度上昇を感知した場合、自動的に冷却するというもの。ポイントは次の二点。
ネットワークのダウンタイムの削減:内部温度が閾値を超えると自動的に低電力モードに移行し、冷却を促す。ハードウェアが損傷する前に過熱を防ぐので、故障による長期間のサービス停止を防ぎ、機器が冷却されるまでの数分でサービスを再開できる。
技術者の移動を削減:システムが許容可能な動作温度に冷却されると、システムは自動的に通常の動作に戻る。これにより、技術者が問題を解決するためにリモートサイトに移動する必要も無くなる。

 遠隔地の運用コストが削減できることで、BSPはルーラルエリアでのサービス展開も図りやすくなる。アメリカではCOVID-19下での医療格差を含めたデジタル・ディバイド解消のため、連邦通信委員会の地方デジタル機会基金RDOF(Rural Digital Opportunity Fund)を投入している。これを資金として地方のブロードバンドネットワークの構築と運用を拡大しているBSPにとって、E3-2ノードの新機能は非常に有効だ。

 SkyLine Telephone Membership CorporationのCTOであるRobbie Farmer氏は「E3-2システムの展開の柔軟性とAXOSプラットフォームの多様性は、既設のインフラストラクチャで加入者サービスを迅速に向上させるために使用できる適応可能なソリューションを提供する。この製品アップデートにより、信頼性が高く、悪条件下でも機能するシステムに投資しているという確信が得られ、遠隔地のサービスエリアでシステムの修理や交換のために移動する必要がなくなる。これにより、当社はリーチを拡大することができる」とコメントを出している。

 E3-2ノードのモジュラーフォームファクタは柱上や壁などに設置できるので、展開の自由度も高い。Calixは「非常に過酷な環境条件の場所や遠隔地での展開でE3-2ノードを使用する場合、従来のキャビネット設置と比較して、BSP の導入コストを最大50%削減できる」との試算を示している。
 CalixのIntelligent Access EDGE製品 チーフデベロップメントオフィサーであるMichel Langlois氏は「ルーラルエリアでのサービス展開では、機器の設置が困難であったり、過酷な環境条件で機器を運用し続けなくてはならないケースが非常に多い。E3-2インテリジェントPONノードを使用すると、モジュール式でアップグレード可能で強化されたフォームファクタを使用してこれらの課題に対処でき、様々な方法でマウントできるため、離れた場所でも卓越した信頼性の高いファイバブロードバンドサービスにアクセスできる。今回の機能追加により、温度上昇による問題が生じた際、数時間や数日ではなく数分で解決できる。これは、ネットワーク運用をシンプル化するという私たちの追求における最新の機能だ」とコメントを出している。

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