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PALTEKがInnoPhaseとの販売代理店契約によりIoTデバイス開発の提案力を強化

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 PALTEKは8月5日、超低消費電力ワイヤレスIoTソリューションを専門とするファブレス半導体企業であるInnoPhaseと販売代理店契約を締結し、Talaria TWOマルチプロトコル無線モジュールおよびSoCの販売を開始したことを発表した。(情報提供:@Press)

Talaria TWO マルチプロトコル無線モジュール

製品取り扱いの背景
 DXの推進には、センサなどでモノの状態や位置をデジタルデータとして収集するIoT化が重要な役割を果たすと考えられている。また、IoT機器開発の際に無線モジュールを活用することで、製品開発期間を大幅に短縮でき、膨らむ開発コストを抑えることができる。
 InnoPhaseは、家庭用から産業用途までの搭載実績があり、住宅用のスマートキーやセキュリティカメラ、基板のスペースに制約があるような小型な製品、各種センサ製品などの開発においても最適な製品だ。PALTEKは「今回、InnoPhaseの製品の取り扱いを開始することにより、PALTEKではIoTデバイスを開発するお客様に対し幅広い提案が可能となる」としている。

製品の概要と特長
 「Talaria TWOマルチプロトコル無線モジュール」は、Wi-Fi(802.11b/g/n)とBluetooth(5.0)の両方を搭載した無線モジュール。通信モジュール内部に使用しているSoCを自社開発することで、リーズナブルな価格での提供を可能にしており、ソフトウェア・ハードウェアともに充実したサポート体制を提供している。
 製品の特長は次の通り。

Wi-FiとBluetoothのコンボ対応:IoTデバイスを開発するユーザの選択肢を増やす、Wi-FiとBluetooth両方を搭載している。

低消費電力:連続的に無線接続を行うことに加え、Wi-FiとBluetoothの両方に対応可能であると、通常であれば消費電力は高くなる。しかし、「Talaria TWOマルチプロトコル無線モジュール」は、特許取得している低消費電力化の技術を使用し、Wi-Fiのアナログ回路での消費電力を従来から約65%低減することで、バッテリ駆動のWi-FiとBluetooth対応のIoTデバイスの開発が実現可能だ。

リーズナブルな価格:通信モジュール内に使用しているSoCを自社開発しているため、リーズナブルな価格で提供することができる。コストが重視される機器や超小型の機器など、市場のニーズに幅広く対応することができる。また、SoC内部には、Arm Cortex-M3のシステム制御およびユーザアプリケーションとデバイス保護のための高度なセキュリティ要素を持っている。

サポートが充実:InnoPhaseでは、通信モジュール内に使用しているSoCからモジュールまですべて自社で開発しており、ハードウェア、ソフトウェアともにサポート体制が充実している。有償の評価ボードのほか、無償でSDKを提供している。アプリケーション開発時に、ソースコードまで公開しているため、自由に仕様変更することができる。

 InnoPhase IoTビジネスユニットゼネラルマネージャーのGreg Winner氏は「PALTEKが当社の日本市場におけるパートナーとなったことをうれしく思っている。PALTEKが持つ専門知識とワイヤレス半導体製品の販売実績により、今後自社開発した『Talaria TWOマルチプロトコル・プラットフォーム』と提携し、当社の市場シェアをさらに開拓・拡大することで、ビジネスを発展させていくことを期待している」とコメントを出している。

 PALTEK 取締役の橋本一光氏は「InnoPhaseと代理店契約ができたことで、当社の取扱製品のラインアップに特長のあるワイヤレスモジュールの製品が加わり、お客様への提案の幅がさらに広がることを大変うれしく思っている。InnoPhaseの製品は、当社が得意とする産業機器や通信機器の市場に向けての新たな展開が期待できる製品であると考えている」とコメントを出している。