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BER測定とアイパターン解析を1台で実現するBERTWaveが100Gに対応【アンリツ】

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光モジュール・光デバイスの生産コスト削減に貢献

 アンリツは、光モジュール・光デバイスの製造・検査用測定器であるBERTWaveシリーズで100G対応の新製品を開発。 2月22日から販売を開始した。
 新製品のBERTWave MP2110Aは、データセンタで使用される100 GbEや32G Fibre Channel、InfiniBand EDRなど、各種高速通信規格に対応した光モジュール・光デバイスのBER測定とアイパターン解析を同時に行える測定器。
 従来BER測定器とサンプリングオシロスコープで行われていた評価が、BERTWave MP2110Aのみで可能となる。2台の測定器を用いた場合に比べて測定時間を約1/3まで短縮することで開発から製造現場までの効率向上に寄与するとともに、高品質な信号出力機能と高感度エラー検出機能が歩留まりの改善に貢献する。
アンリツは「BERTWave MP2110Aを開発したことで、光モジュール・光デバイスの生産コスト削減、生産性向上に貢献する」としている。
 対象市場は光モジュール(CFP2、QSFP28、SFP28、Active Optical Cable、Direct Attach Cableなど)、光デバイスの物理層性能評価。用途は光モジュール、光デバイスの製造・検査。

BERTWave MP2110A

BERTWave MP2110A

開発の背景

 定額制の動画サービスやクラウドサービスの普及にともない、データ通信量は増大の一途にある。このため、データセンタではデータ通信の高速化や設備の増設による処理能力向上に取り組んでおり、100 GbEや32G Fibre Channel、InfiniBand EDRに対応した光モジュール・光デバイスの需要も増えている。
一般に光モジュール・光デバイスの製造・検査では、BER測定とアイパターン解析が必要だが、これらの測定はBER測定器とサンプリングオシロスコープにより別々に行われていた。
 従来からアンリツでは、設備コストを抑制し、測定も効率化するソリューションとして、BER測定とアイパターン解析を1台で、しかも同時に行えるBERTWave MP2100Bを提供している。
 今回、100 Gbpsまでビットレートを拡張したMP2110Aを開発。100 Gbpsまでの評価が可能になり、幅広い対象物の測定が可能となった。

製品概要

 BERTWave MP2110Aは、BER測定器とサンプリングオシロスコープを一体化した測定器。28.2 GbpsのBER測定器を最大で4チャネルまで拡張でき、100 GbEや32G Fibre Channel、InfiniBand EDRに対応した光モジュール・光デバイスのBER測定とアイパターン解析を同時に行える。

主な特長

測定時間短縮が可能

 BERTWave MP2110Aは、250 ksamples/sのサンプリング速度を実現しており、アイマスク試験などのアイパターン解析時間を、従来機に比べ、約1/4に短縮した。さらに、4チャネルのBER測定と2チャネルのアイパターン解析を同時に行えることから、全体の測定時間を最大で約1/3に短縮できる。

高精度測定が可能

 BERTWave MP2110Aのサンプリングオシロスコープの光インターフェースは、-15 dBm(代表値、SMF)の高感度を実現している。これにより、スイッチなどで減衰した信号でもアイパターン解析が行える。また、信号発生器のジッタは600 fs rms(代表値)、EDの感度は25mV(代表値)を実現している。これらの性能により、正確な評価を行える。

BERTWaveシリーズラインナップ

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