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100ギガビットのオープンEthernetスイッチ 「Spectrum」を日本で本格出荷【メラノックス】

データセンタ/LAN 無料

日本法人のジェネラルマネージャーに西尾則子が就任
2020 年東京オリンピックによる需要増に向け、日本企業とのパートナーシップ強化へ

 データセンタ向けオープンEthernet及びInifibandインターコネクトソリューションを提供するMellanox Technologies(以下、Mellanox」)の日本法人であるメラノックス テクノロジーズ ジャパン(以下、メラノックス)は4月20日、10/25/40/50/100ギガビットのオープンEthernetスイッチ「Spectrum(スペクトラム)」を日本市場で本格的に出荷すると発表した。Spectrumスイッチは、6.4Tbpsのスイッチング機能を備え、競合製品との比較で4倍の47.7億ppsの転送速度、7分の1にあたる300nsの低レイテンシ、半分の消費電力を実現している。これによって、データセンタは最新のアプリケーションに対応できるようデータスピードを高速化すると同時に、データセンタの総所有コストを削減できる。Spectrumは、クラウドやWeb2.0、ストレージ、データベースおよび機械学習アプリケーションにとって最も効率の良いソリューションだ。

 また、メラノックスはマルチコアプロセッサ「Bluefield」を2017年下半期に出荷開始する。「Bluefield」は、高度に統合されたシステムオンチップ(SoC)で、NVMeベースのストレージシステムやNFV、セキュリティシステム、機械学習、組み込み機器向けに最適化されています。BluefieldはMellanox ConnectXインターコネクトとARMプロセッサアーキテクチャをシングルデバイスに統合しており、ソフトウェア開発者はオープンコミュニティ上の幅広いARMエコシステムとソフトウェアを活用することができる。

 Mellanox Technologies 社長兼最高経営責任者(CEO)のエヤル・ワルドマンは「今日の世界において、情報資源へのアクセススピードは競争上の優位点となる。データセンタにメラノックスのソリューションを実装することにより、今日の動きの速いデジタルサービスの時代においてビジネスの競争力を向上させる強固な基盤を構築するのに役立つ」とコメントを出している。

日本における事業

 また、2017年4月、メラノックス テクノロジーズ ジャパン ジェネラルマネージャー兼社長に西尾則子氏が就任した。西尾氏はネットワーク、ストレージ、ソフトウェア部門で培った20年近くに亘る知見と経験を活かし、メラノックスのインネットワークコンピューティングソリューションの日本展開を指揮する。西尾氏は「メラノックスのソリューションは、今日、そして将来のデータセンタを構築するための鍵となる。インターコネクトはデータセンタの核であり、増加するデータの移動や分析を可能にする。私たちの将来も企業の成功も、収集するデータをいかに効率的に分析できるかどうかにかかっている」とコメントを出している。
 メラノックスでは今後、日本企業との協力関係をさらに強化し、AIやクラウド、ビッグデータ、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)向けテクノロジーを実現していく予定だ。同氏はは「メラノックスのソリューションは現時点で、8K映像をサポートし2020 年の東京オリンピックの需要に対応できる唯一のソリューションだ。今後、国内においてより多くのデータセンターマネージャやユーザと密に協力し、次世代のコンピューティングやストレージプラットフォームの実現に取り組んでいく」としている。

初の大規模カスタマーイベント開催

 またMellanox は4月20日、ニューヨーク、モスクワ、北京、ニューデリーに続き、初の東京開催となるカスタマーおよびパートナー向けイベント「The Spectrum」を開催し、Spectrum EthernetスイッチとBlueFieldコプロセッサを紹介する。同イベントでは、ブロードバンドタワー 代表取締役会長兼社長CEOの藤原洋氏を始め4名のゲストスピーカーを迎え、パネルディスカッションなどを行う予定だ。

ソリューション採用実績

 Mellanoxのソリューションは最高のデータセンタROIを提供し、グローバル銀行の上位6行中5行、ハイパースケール企業の上位10社中9社、石油・ガス企業の上位10社中9社、製薬企業上位5社中3社、自動車メーカーについてはトヨタ、ホンダ、日産をはじめとする世界の大手10社の全てがメラノックスのソリューションを採用している。
 またMellanoxのソリューションはNetflixのコンテンツ配信、Facebookによる最も効率的なオープン・コンピュート・プロジェクト(OCP)ソリューションの構築、PayPal、バイドゥ、テンセントを始めとする多数の企業による業界最先端の機械学習プラットフォームの設計を実現している。
 また日本でも多数の有力企業・組織に採用されており、日本原子力研究開発機構、サイバーエージェント、東京大学を始めとする多くの組織が、メラノックスのインターコネクトソリューションを活用し高度な研究開発やサービスを実現させている。
 メラノックスはEthernetとInfiniBandのEnd-to-Endの相互接続ソリューションのリーディング・プロバイダーとして、10Gbps から200Gbpsまでの総合的なソリューションを提供している。メラノックスは現在、25Gbps以上の高速Ethernet市場で90%のシェアを占めており、Ethernetアダプタは1四半期あたり数十万台を出荷している。