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AI FabricによってEthernetが超高速かつロスレスの新レベルに到達【ファーウェイ】

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 ファーウェイ(Huawei、華為技術)は10月、データセンタ・ネットワーキングをゼロパケットロス、低レイテンシ、ハイスループットによって変革するAI Fabric Ultra-High-Speed Ethernet Solutionをリリースした。同社は「このソリューションは、顧客が従来のEthernetと互換性のあるリモートダイレクトメモリーアクセス(RDMA)ネットワークを構築することを支援し、データセンタ・ネットワークを超高速かつロスレス時代に導く」としている。
 このソリューションは、AI、HPC、分散型ストレージシナリオに適応する。専用ネットワークと比較して、HPCノード間の通信時間を最大40%短縮し、総所有コスト(TCO)を約53%削減するという。
 AIは多くのエンタープライズにとって重要なツールとなり、AI利用は急速に高まっている。ファーウェイがリリースした「GIV 2025: Unfolding the Industry Blueprint of an Intelligent World」によると、86%のエンタープライズは2025年までにAIを利用することになる。このトレンドの一部として、新しい1800億TBのデータが年間、エンタープライズのインテリジェンスおよびバリューに流れ込む。このデータを最も効率的に使用するため、ICTアーキテクチャは従来のハードディスクドライブ(HDD)からレイテンシを100倍縮小するソリッドステートドライブ(SSD)にデータストレージメディアをアップグレードしている。AIアプリケーションでは、ICTアーキテクチャは従来のデータプロセシングCPUをグラフィックプロセシングユニット(GPU)か専用AIチップに切り替えている。これらの変更はコンピューティングパフォーマンスを100倍以上に増大させる。
 従来のEthernetは、データセンタネットワークパフォーマンスがボトルネックとなり、エンタープライズが最新のストレージおよびコンピューティングパフォーマンスを最大限活用できないようにする。エンタープライズは、TCP/IPからRDMA over Converged Etherthet(RoCE)に進化するネットワークプロトコルを必要としている。
 ファーウェイのAI Fabric Ultra-High-Speed Ethernet Solutionは独自の輻輳管理とフロー制御テクノロジを使用し、長いレイテンシ、安易なパケットロス、低いEthernetスループットの問題を解決する。このAI Fabricは以下の特徴があるという。

超ハイパフォーマンス

 正確な輻輳フロー検知、ダイナミックな輻輳ウォーターライン設定、迅速なバックプレッシャーメカニズムの3つの革新的なテクノロジによって、このソリューションはゼロパケットロス、ハイスループット、超低レイテンシを生み出す。このパフォーマンス強化の組み合わせは、AIトレーニングなど条件が厳しいサービスの効率を約40%向上させる。

コンバージドネットワーク

 標準Ethernetアーキテクチャに基づいて、1つのAI FabricネットワークがLAN、SAN、IPCのトラフィックを送受信できる。専用の特殊ネットワークと比較して、このソリューションはネットワークアーキテクチャーを大幅に簡略化し、TCOを最大53%削減する。

簡略化されたO&M

 このソリューションはRDMAネットワークの可視化された重要パフォーマンス評価指標(KPI)を提供し、インテリジェントなネットワーク最適化を実行する。すべての高性能アプリケーションに対処する互換性のあるEthernetファブリックを使用することで、専用ネットワーク向けのO&Mを提供するためにスペシャリストの必要がなくなる。

 ファーウェイ・データセンター・ネットワーク・ドメイン担当ゼネラルマネージャーのレオン・ワン氏は「ネットワークはサポートシステムから生産システムに移行し、事業成功にとって最も重要なものになった。ネットワーク分野における20年以上の経験を培ったファーウェイは、最先端テクノロジ研究と革新的なソリューション開発に専念している。ファーウェイのAI Fabricは企業がAI時代における急速なサービス・イノベーションの必要性に適合するハイパフォーマンス・データセンタを構築することを支援し、データセンタがビジネスバリューを生み出すセンターになることを実現する」とコメントを出している。
 ファーウェイの共同イノベーションを通じてAI Fabric Ultra-High-Speed Ethernetは招商銀行(CMB)が商用化に成功している。このソリューションはCMBがMicrosoft AzureストレージのIOPSパフォーマンスを約20%向上させ、同行のデータプレーンを再構築し、スマートな金融トランスフォーメーションプラットフォームを構築することに寄与した。さらに、ファーウェイのAI FabricはInterop Tokyo 2018でBest of Show Awardを獲得し、国際的に権威あるサードパーティ独立試験機関であるEuropean Advanced Network Test Center(EANTC)の認定に合格した。