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光データ中継事業の共同展開に向けてエアバス社と覚書を締結【スカパーJSAT】

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 スカパーJSATは2月4日、Airbus Defence and Space(以下、エアバス社)との間で、光データ中継衛星事業の共同展開を目的とした覚書を締結したことを発表した。
 エアバス社は、2016年に赤道上空約36,000キロメートルの静止軌道上に光データ中継衛星(EDRS-A)を打ち上げ、世界に先駆けて光デ ータ中継事業を開始している。地上約 800キロメートルにある地球観測衛星が撮像する地表の画像データを、光データ中継衛星が光衛星間通信により宇宙空間で直接受信し、地上に設置されているアンテナに向けて日々中継(送信)している。エアバス社は2機目以降の光データ中継衛星の打ち上げも計画しており、将来的には複数の光データ中継衛星により静止軌道衛星間をも光通信で接続し、地球の裏側で撮像されたデータであっても地上にいるユーザが準リアルタイムで入手することが可能となる全地球規模での光データ中継衛星システムへと拡張する構想(スペースデータハイウェイ構想)を打ち出している。

スペースデータハイウェイ構想のイメージ図(エアバス社提供)

 今回のエアバス社との覚書のもと、スカパーJSATがアジア・パシフィック地域を対象と した光データ中継事業をエアバス社と共同展開するための具体的な検討を開始する。
 スカパーJSATは「近年、地球観測データは技術の発展とともに急速に増加しており、同時に衛星撮像データの 送信・解析の即時性が求められるようになってきている。スカパーJSATは、地球観測情 報を迅速・広範囲・大容量でお客様に送り届けることにより、刻一刻と変化する地球環境や、災害時に求められる迅速な状況把握等を支援することに注力していく」としている。