光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

ハイパワーPoE 規格に対応する現場作業者向けケーブル検査用テスタ「MicroScanner PoE ビューアー」を提供開始【フルーク・ネットワークス】

DX/IoT/AI 無料

イーサネット・アライアンスのクラス指定に準拠し、スイッチ能力をすばやく表示する革新的なPoE 診断ツール

MicroScanner PoE ビューアー

 TFF フルーク(以下フルーク・ネットワークス)は3月19日、2018 年9 月に承認された新たなハイパワー PoE規格802.3bt を含むPoEデバイスの迅速な設置とトラブルシューティングをサポートするケーブル検査用テスタ「MicroScanner PoE ビューアー」(マイクロスキャナー・ピーオーイー・ビュアー)を3月22日より提供を開始すると発表した。

 「MicroScanner PoE ビューアー」は、イーサネット・アライアンスの指定に従い、スイッチから得られる情報を基に利用可能な電力のクラスを表示することで、現場作業者がスイッチに十分な電力が供給できる能力があるかどうかを簡単に知ることができる。その手頃な価格により、すべての技術者がPoE敷設現場で携帯することが可能になる。
 「MicroScanner PoE ビューアー」の価格は 83,000 円~(税別)。フルーク・ネットワークスでは、初年度における「MicroScanner PoE ビューアー」の売り上げ目標として1,000 台をめざしているという。

PoE配線システムの迅速なトラブルシューティングを実現

 「PoE」は、大幅なコスト・ダウン、効率向上、および設置の柔軟性の利点により、カメラ、アクセスポイント、ディスプレイ、照明器具などの受電装置とそれらをサポートするスイッチにおいて、その急速な普及は目覚ましいものがある。しかし、「PoE」という用語はどの規格でも定義されておらず、様々な規格化がなされており、その中には厳密な規格化がなされないまま実装されているものも存在する。さらに、複数の規格、複数の電力レベル、「PoE +」、「PoE ++」などの標準化されていない様々な名前、およびその他の識別名称が使用されている。その結果、どのデバイスが連携して機能するのかを専門家でさえも知ることは困難となっているのが現状だ。
 このような状況の中、イーサネット・アライアンスはこの混乱を終わらせるために認証プログラムを開始した。PoE 電力のレベルと要件は、供給または要求される電力量(すなわち「クラス」)を示す0〜8 の数字で示されます。技術者にとって必要なことは、給電装置のクラス番号が受電装置のクラス以上であることを単に確認するだけとなる。「MicroScanner PoE ビューアー」をPoE スイッチに接続すると、そのPoE試験機能により、そのスイッチが示す最大電力クラスが表示され、スイッチと機器間に適合性があるかどうかを現場技術者は簡単に認識できる。

ケーブルと接続性を確認するツール群を装備、ケーブルの行き先も迅速に特定

 「MicroScanner PoE ビューアー」は、PoE だけではなく、現場作業者が非PoE 対応機器を設置するための一連の完璧なツール群も備えている。ケーブルのワイヤマッピング、内蔵のトーナー(IntelliTone対応)、および障害までの距離を表示するインジケータによって、ケーブル配線の問題を迅速に追跡できる。稼働中のスイッチポートに接続すると、「MicroScanner PoE ビューアー」は最大10 Gbpsのポート速度を表示する。これは、現場作業者にとって、通信速度の低下したアクセスポイントのトラブルシューティングに特に役立つ。また、トーナー機能によりケーブルの行き先を素早く特定することも可能だ。

テスト時間とユーザー・エラーの低減

 従来のケーブル検査用テスタは、必要な情報を得るために異なる最大 4 つのテスト・モードと約 10 画面にわたる表示切り替えをユーザに強いるものだった。これは、作業を遅くするだけでなく、ユーザのフラストレーションと間違いをも引き起こす。
対して「MicroScanner PoE ビューアー」は、主要なテスト結果 (ワイヤーマップ、ペアの長さ、障害までの距離、ケーブルの ID、遠端の接続端末など)を、全て1 つの画面に表示することで、この従来の手法を根本から変えている。

「MicroScanner PoE ビューアー」により、PoEデバイスの迅速な設置やトラブルシューティングが実現できる。