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NEC、ドコモ、SOMPOホールディングス、SOMPOケアと共同で介護施設における課題解決に向けた5G実証試験を実施

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 NECは7月17日、今年2月にNTTドコモ(以下、ドコモ)、SOMPOホールディングス(以下、SOMPOHD)、SOMPOケア(以下、SOMPOケア)と共同で、介護施設における課題解決に向け、介護付きホームである「SOMPOケア ラヴィーレ舟入(広島県広島市)」にて5Gの実証試験を、「介護施設の食堂における入居者の特定と禁食(アレルギー)チェック、および食事時の摂取量記録」をテーマに実施していたことを発表した。

実証試験のイメージ

 近年、超高齢社会が進む中で介護人材の需給ギャップと、それによる人手不足が社会課題となっている。こうした状況を踏まえ、介護職員が携わる業務内容および所要時間を調査したところ、食事介助に多くの時間が割かれていることが分かった。そこで同試験では5Gの活用により「顔認証による来訪者特定」「アラートによる禁食チェック」「食事前後の配膳トレー撮影による摂取量管理の自動化」を実施し、介護職員のピーク時の業務効率化に貢献できることを実証した。今後、同結果をもとに介護施設への導入を目指して検討を行うという。

 同試験は、NTTドコモが実施主体となり総務省から請け負った令和元年度5G総合実証試験「屋外環境において複数基地局、複数端末の環境下で、平均4-8Gbpsの超高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」として実施されたものとなる。

実証試験の概要

 実証環境:NEC、ドコモ、SOMPOHD、SOMPOケアが各社の技術を持ち寄り、介護施設「SOMPOケア ラヴィーレ舟入」屋上に4.55GHzおよび4.75GHzの通信エリアを構築し、実証試験が行われた。

 認証/禁食アラート:居室から食堂までの動線に設置したカメラで、食堂へ向かう入居者 を顔認証によって特定し、事前に登録したデータベースと照合することで、入居者ごとのアレルギーや食事制限の情報を配膳室のディスプ レイに表示した。 高齢の入居者は、意識的にカメラの方向を見てもらうことが難しいため、認証に必要な高画質写真を数多く撮影し、伝送することが必要となる。5Gの低遅延、大容量通信の特性により、最適な写真を逃さず捉えて伝送することで、顔認証を実現した。これにより、入居者に合わせた適切な食事を効率的かつ確実に準備することができ、ピーク時の介護職員の業務効率改善に貢献できることを確認した。

実証システムの概要


各社の役割

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