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オシロスコープ・データの迅速で確実なデータ共有、解析、表示によりチーム・コラボレーションを加速【テクトロニクス】

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 テクトロニクスは3月25日、初のオシロスコープ・クラウド・ソフトウェア・ソリューションであるTekDriveを発表した。これは、オシロスコープや、PC、スマートフォン、タブレット上での直接データ・コラボレーションを可能にするもの。
 データへのアクセスとコラボレーションの容易さ、正確さの追求から生まれたTekDriveは、迅速なデータ共有を可能にし、オシロスコープに直接データを呼び出すことができるため、面倒なデータ共有の手順は不要となる。開発チームやパートナー間でのデータのアクセス、使用、共有はすべて自動的に可能となるので、リモート・ワークの効率が大幅に向上する。また、トップクラスのデータ・セキュリティ機能も組み込まれている。

 TekDriveはオシロスコープに似たデータ表示機能を備えた、初の汎用テスト/測定ファイル・システムでもある。最新のすべてのブラウザに対応しており、非常にスムーズな可視化/解析機能を提供する。追加のソフトウェアの必要なしに、どのようなデバイスでもすべてのテストの表示、ズーム、パン、測定、デコード、解析、およびデータの測定が行える。
 テクトロニクスは「70%のオシロスコープ・ユーザは、オシロスコープのデータ転送の必要性を感じている。TekDriveを使用することで、最新のデータは、どこからでもアクセス可能な共有フォルダにただちに保存される。このフォルダのオーナーは、アクセス権とパーミッションを詳細に管理できる」としている。

 テクトロニクス プレジデントのタミ・ニューカム(Tami Newcombe)氏は「この技術は、開発チームの働き方を変える。お客様からは、不安定なデータ共有手法は使いづらく、信頼性に欠けるという話を聞いてきたが、新製品のTekDriveはデータ共有のセキュリティが強固であると共に、非常に高速だ。今回のTekDriveの発表は、重要で最先端のソフトウェア・ソリューションに注力し、最新の業界ニーズに応えるという、テクトロニクスのビジョンに対する大きな一歩となる」とのコメントを出している。

 テクトロニクスのチーフ・インフォメーション・オフィサのDavid Sulpy氏は「電子回路エンジニアリングの技術革新に貢献するのが私の希望だったが、このプロジェクトがまさにそれだった。エンジニアは、オシロスコープからの複雑なリアルタイム・データを確実に管理できるクラウド・ワークスペースを求めていた。TekDriveは実験室からでも、自宅からでも、このエンジニアのニーズに応える」とのコメントを出している。

 TekDriveはエンジニアの目線で設計されており、ファイルの統合、管理、検索、アップロード、ダウンロードおけるクリーンで使いやすいインタフェースを特長の1つにしている。また、スクリプト、自動化、解析にはベンダに依存しないREST APIにより、容易な統合が可能になるように構築されている。テクトロニクスは、SDKやサンプルを、Python、Matlab、LabVIEWなどのさまざまな言語で提供している。TekCloud開発者プログラムにより、サードパーティの開発者は、そのデバイス、機器、ソフトウェア・アプリケーションにTekDriveの機能を確実な方法で追加することができる。ハードウェアやソフトウェアのメーカは、すばやい統合により、製品内にTekCloudのストレージ、ストリーミング、表示、解析のエコシステムを展開することができる。

 ペンシルベニア大学 ラボラトリ・プログラムのディレクタであるSiddharth Deliwala氏は「さまざまな計測器からのデータ収集には常に課題があった。エンジニアはセキュリティに不安のあるUSBメモリを使うことが多く、もっと悪い例では、計測器の画面をスマートフォンで撮影する。TekDrive経由で計測器のデータが直接共有できることは、民間および教育の分野にとっても画期的であり、より効率的な学習、技術革新につながる」とのコメントを出している。

 TekDriveは現在、世界の多くの地域で利用可能であり、今後世界中で利用可能になる予定だという。個人での使用は、月々79,300円から。すべてのTekDriveユーザには無償のユーザ・アカウントが付与され、共有ファイル、共有フォルダへの参加権利が与えられる。エンタープライズ・ライセンスでは、無制限のユーザ共有が可能になる。14日間の無償版も利用可能だ。