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富士通が、ニュージーランドの大手サイバーセキュリティ企業InPhySec の買収により、セキュリティ領域のサービスを強化

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 富士通とFujitsu Australia(富士通オーストラリア)、Fujitsu New Zealand(富士通ニュージーランド)は9月21日、ニュージーランドのサイバーセキュリティ企業大手であるInPhySec(インフィセック)を買収し、富士通グループのセキュリティ領域のサービスを強化することを発表した。

 富士通は「本買収は、富士通グループのグローバルなM&A戦略のもと行うものだ。これまでに買収したデータアナリティクス・コンサルティングファームのVersor ProprietaryやMicrosoft製品をベースとしたオフィス環境構築などを担うoobe Proprietary、ServiceNowのサービスマネジメントやコンサルティング、デリバリーを手掛けるEnable Professional Servicesに加え、今回、InPhySecを迎え入れたことにより、富士通グループは、顧客のデジタル変革への取り組みを今後より強力に支援していく」との考えを示している。

 この買収により、富士通は豪州およびニュージーランドの防衛、公共、医療、小売、金融、運輸など、幅広い業界のユーザに富士通の幅広いデジタル変革サービスや製品を提供するとともに、InPhySecが強みとするセキュリティ領域の専門的なコンサルティングやマネージドサービスを提供する。

 富士通のAsia-Pacific Executive Vice President兼CEOであるGraeme Beardsell氏は「企業や政府機関、一般市民にまつわる様々な情報の保護がかつてないほど重要になっている。InPhySecの買収により、ニュージーランドと周辺地域全体へとセキュリティに関するマネージドサービスの提供範囲を拡大する。サイバーセキュリティを専門とするInPhySecを富士通グループに迎え入れることができ、嬉しく思っている」とコメントを出している。

 InPhySecの最高経営責任者であるMarc Barlow氏は「富士通に加わることで、世界をリードするテクノロジーやソリューションをお客様に提供するとともに、我々の専門知識を富士通のお客様へ提供することができる。現在、サイバーセキュリティが高度化し、脅威が拡大する中、ニュージーランドのような国々がますます攻撃対象となりやすくなっており、それらの対策に向けて強力なパートナーシップが不可欠となっている。本買収により、我々のノウハウやサービスを世界中のお客様に展開することができる」とコメントを出している。

InPhySecの概要
 InPhySec は、2015年に設立したセキュリティコンサルティングとマネージドセキュリティサービスを提供するニュージーランド最大級のセキュリティプロバイダだ。
 セキュリティ情報およびイベントを管理するSIEM(Security Information and Event Management) やクラウドなどの幅広いセキュリティ管理サービスを提供している。
 また、ネットワークのエンドポイント検出や応答サービス を3つの拠点にまたがる24時間365日稼働のセキュリティオペレーションセンターを通じて提供している。
 さらに、機密性の高いデータセンタを通じて、データのローカライゼーション、物理的なセキュリティの強化など、ニュージーランド政府およびその他の規制対象業界向けにスペシャリストサービスを提供し、ニュージーランド市場で競争力を高めている。