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光通信技術セミナー企画委員インタビュー:土井 健嗣氏【日本電気】

INTERVIEW 有料

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■コースリーダー
日本電気(株)土井 健嗣

■講演タイトル
FOE-9
クラウド データセンターおよびAIクラスター向けの次世代光トランシーバー

■講演者
Lightcounting
CEO and Founder
Vladimir Kozlov

日本電気(株)
エアロスペース事業部門
スペースプロダクト統括部
シニアプロフェッショナル
土井 健嗣氏

 クラウドデータセンタによる光トランシーバの需要は2022年後期から2023年初期にかけて落ち着いたが、次世代製品の開発は留まることを知らない。この講演では、LightCountingの創設者 兼 CEOであるVladimir Kozlov氏より、光トランシーバの市場動向が語られる。
 土井氏は「Kozlov氏には、これまでも光通信技術セミナーで複数回ご講演いただいている。聴講者の皆様からは、市場調査会社の中立的なデータに基づいた的確な見解ということで毎回ご高評を頂いており、活発な質疑も行われている」としており、「今回は、光トランシーバに関連する近年の市場動向を複数提示した解説から始まり、オプティカル スイッチやAIクラスタリングといった重要なアプリケーション、リニア駆動光トランシーバ(LPO)やCPOといった注目技術、またCOMNEXTの注力分野の一つである材料系の情報も解説していただく予定だ」と話している。
 
 Lightcountingは、今後の5年間、世界中のAIインフラストラクチャで、様々な標準・独自開発光インターコネクタがテストされ、展開されると予測している。
 そうした中で注目度が高まっているリニア駆動光トランシーバは、PAM4 DSP搭載の標準モジュールの代替品として出現した。CPO同様、光接続のコストと消費電力という点において、大幅な節約を実現する。こうした強みは、現在、10倍ものバンド幅を必要とするAIクラスタリングの適用において最も重要な意味を持つ。
 リニア駆動光トランシーバに関連するLightCountingの直近の取り組みとしては、3月に”Linear Drive Enables Green All-Optical Connectivity for Data Centers.”と題したグローバル ウェビナーが開催されている。ここでは、Meta、Huawei、NVIDIA、Ranovus、MACOM、Source Photonics、Nubis Communicationsの専門家が招待され、彼らの見解を共有し、リニア駆動技術の主要な技術的課題、市場の需要を満たすかどうか、およびその将来のアプリケーションシナリオについて議論された。今回の講演では、こうした取り組みも踏まえたKozlov氏の中立的かつ深い考察が期待できる。

 また、COMNEXT公式サイトにおける本講演の概要説明では、ジェネレーティブAIについて「光トランシーバをサポートするハードウェアに対する投資を加速させたが、これはまだ序章に過ぎない」としているので、Kozlov氏がどのような予測を示すのか興味深い。
 土井氏は「LightCounting は6月に“A false start in the race of AI optics stocks?”と題した市場レポートを発表しており、AI opticsに関連する光学部品サプライヤの株価の動向や、800Gトランシーバ、AOCの大量出荷時期の予測などの調査結果を示し、株式市場の反応や金融アナリストの期待に対する見解を記している」と話しているので、今回の講演ではこうした最新レポートに基づくAI関連の考察も聴くことができそうだ。

 Kozlov氏の略歴は次の通り。光電子の技術・デバイス、光通信および市場調査における30年を超える経験があり、RHK Inc.、ルーセント・テクノロジーおよびプリンストン大学で、市場アナリスト、製品開発および調査研究スタッフの職位に就いていた。光電子の分野で何件もの米国特許を有し、発表も数多く行っている。ロシアのモスクワ大学で理学修士号、米国のブラウン大学で物理学博士号を取得している。2004年にLightCountingを設立して以降、光・無線ネットワークなどのグローバル通信業界を対象とした代表的な市場調査会社の創設者 兼 CEOとしても注目を集め続けている。

(OPTCOM編集部)

特集目次

「COMNEXT」開催直前 主催者インタビュー
「通信・放送Week」から新生した国際商談展「COMNEXT」が6月に開催。
次世代通信技術&ソリューション展として、光通信、6G、ローカル5G、エッジAI、映像伝送などを網羅

光通信技術セミナー企画委員インタビュー

佐藤 良明氏【NTTエレクトロニクス】
FOE-S
2023年 日本国際賞 受賞記念講演

谷口 和彦氏【富士通オプティカルコンポーネンツ】
FOE-1
データセンターのスケーリングおよび機械学習ネットワークにおける光技術の進化と役割

黒部 立郎氏【古河電気工業】
FOE-2
光トランシーバ最新技術動向

岡安 雅信氏【華為技術日本】
FOE-3
高密度光インターコネクトのトレンドおよび主要技術

森 浩氏【アンリツ】
FOE-6
光ファイバが拓くインフラセンシングの未来

・土井 健嗣氏【日本電気】
FOE-9
クラウド データセンターおよびAIクラスター向けの次世代光トランシーバー

和田 悟氏【フジクラ】
FOE-10
シリコンフォトニクス用光コネクタの最新技術動向

以下、後日更新
※各委員より、セミナーの魅力を紹介。