屋外撮影カメラや中継車などのライブシステムにおける光伝送の需要として、SDI系の信号を細径の光ケーブルで長距離伝送するだけではなく、ライブシステムのIP化に伴う光スイッチも出てきた。
　ライブシステムのIP化のメリットとしては、既にIP化が進んでいる局内のファイルシステムと統合することで、制作インフラを一本化して設備投資二重化を解消できる点や、IP機器自体が映像機器よりも安価な点、4K/8Kの通信速度を考えるとEthernetがSDIよりも先行している点がある。また、IP化が先行している海外の放送市場では、クラウドによるバーチャル編集(クラウドエディティング)や、クラウドでの送信サービスなど、放送事業者向けクラウドサービスの利用を見据えた観点からもIP化が重視されている。
　この項では、ライブシステム向けに提案されていた光伝送機器をピックアップし、製品スぺックや市場ニーズについてまとめた。