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「NTT R&Dフォーラム2019」に見るIOWN構想の最新技術【LSIに光リンクを導入し低消費電力化】

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世界で最も消費電力の低いLEAP Laserで、ボード/チップ上に超低消費電力の光リンクを実現する研究

 NTTでは、ボード/プロセッサの中に光配線を導入することで、限界の見えつつあるCMOS回路を凌駕する高性能・超低消費電力な光電融合型チップの実現をめざしている。展示されていた技術は、シリコンフォトニクス技術と融合したレーザの集積やナノフォトニクス技術を用いた超低消費電力の光リンクを実現するというもの。
 担当者は「LSIが性能の向上とともに消費電力が上がってしまう要因の一つは配線の発熱だ。コアとコア間、CPUとCPU間、CPUとメモリ間といった金属配線を信号が通る際、非常に熱を発するので、我々はこのインターコネクションを光ファイバに置き換えることで消費電力を下げる取り組みをしている。これにより、非常に低電力な演算処理システムが実現できる」と話す。この光インターコネクション技術の利用シーンは、ルータ、サーバなどの情報通信機器内のチップ内/チップ間光配線、そしてデータセンタなどのラック間/ボード間の光配線を想定しているという。

 光リンクのポイントとなる技術は、電子回路で演算された電気信号を光に変換する光素子だ。通常の光通信で使われているLDをLSIに適用しようとするとサイズが大きく、更には一つのLDの消費電力だけで光インターコネクションで得ようとする低消費電力を相殺してしまう。そのため、LD のIII-V族半導体をシリコンに直接貼り付けるハイブリッド集積技術を用いることで、小型かつ低消費電力の光素子を実現する研究が世界の企業や研究機関で盛んに行われている。今回の展示ではチップ上で高密度に光集積可能な光素子として、NTTの独自技術により実現した世界で最も消費電力の低いLEAP Laserが、デモ画像も交えて紹介されていた。担当者は「数百ナノのコアが、数百ナノの薄い薄膜の中に埋め込まれている。まだ実際のCMOS上には出来ていないが、そこを目指して研究を進めている段階だ」と話す。

デモの画像

 この光リンクは従来の光技術に比べて非常に低消費電力であり、プロセッサにおける消費電力・動作周波数の制約を解消するものとなる。NTTではこの技術を、電力消費が急増すると今後予想される情報通信機器の消費電力を大幅に削減することを目的に、半導体メーカやファウンドリとのコラボレーションを進め、高性能・超低消費電力な光電融合型チップの実現と社会実装をめざすという。

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LSIに光リンクを導入し低消費電力化

以下、後日更新

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