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産業用小型カメラへの内蔵を実現した小型10G光インターフェース

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LCを約1/3のサイズまで小型化

 ヨコオは6月22日、高精細なカメラ画像を用いた外観 検査工程での使用が期待される 10Gbps伝送に対応した、LCインターフェースを有する小型光トランシーバを新開発し、6 月よりサンプル出荷を開始したことを発表した。
 2022年までに3,000個/月の売上を目指すという。

 この小型光トランシーバは、同社独自の技術により、光送信モジュールに駆動回路を内蔵し、さらに受信モジュールにリミッターアンプまで内蔵したことで、高い通信性能やユーザビリティはそのままに、従来汎用品の光トランシーバ(SFP+)に比べ約1/3のサイズまで小型化することに成功した。

従来汎用品と開発品の比較

ハウジング部を樹脂から金属に変えた堅牢性の高いモデルもラインアップ

 光ケーブルは、銅線などを用いた同軸ケーブルなどよりも低損失かつ広帯域で電磁ノイズの影響も受けないため、大容量データの長距離伝送に適している。ヨコオは新製品の開発の背景について「汎用の光トランシーバはサイズが大きく、産業用小型カメラへの内蔵が困難であり、結果として当該分野での光ケーブルの利用を妨げる一因だった。今回開発した小型光トランシーバは、従来汎用品(SFP+)と同等の性能を有しながら約1/3のサイズまで小型化することで、産業用小型カメラへの内蔵を実現し、光ケーブルを用いた大容量データ伝送を可能にする」としている。

 外観検査は製品品質を高いレベルで維持していくために非常に重要な工程で、以前は人の目で行われていたが、AI 技術とカメラ技術の進展により自動化する企業が増えてきている。
 さらに近年では、画像の高精細化によってより高度な外観検査を行う企業が増えてきたことで、大容量画像データの高速伝送ニーズが高まってきているので、今回発表された小型光トランシーバの活躍が期待できる。

その他の特徴

  • 50Mbps~12.5Gbpsまで対応する広帯域信号に対応
  • 低消費電力(最大150mW)により自己発熱を低減することで、使用環境温度(-40~85℃)に対応可能
  • 最大300mの伝送距離を実現 ※使用ファイバ種類による

製品仕様

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