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つくばフォーラム2026開催記念「NTT AS研 小松所長インタビュー」【2:光通信技術】

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光通信技術

海底マルチコア光ファイバケーブル技術

4コアのマルチコア光ファイバケーブルの概要。

 5G・生成AIなど多様な通信サービスの普及に伴い、通信需要が急増している。それを支える通信インフラの一つである海底ケーブルには、耐圧性・長期信頼性等により、構造変更が難しいという課題がある。そこでAS研では、従来の光ファイバと同じ径のまま伝送容量を4倍にする、現行ケーブル構造へのマルチコアファイバの適用に取り組んでいる。
 小松所長は「AS研では、既存の光ファイバと同じ細さで互換性を保ち、損失とクロストークを両立したMCFケーブルを設計し実現している。海底ケーブルでは少しだけファイバを太くするといったこともできないので、これを適用することにより、海底ケーブルシステムの大容量化や、海底ケーブルの敷設本数の削減および1コアあたりの敷設コストの削減といった効果をめざしている」とし、「海底はMCFケーブルの実用化が進んでいる領域であり、AS研では関連技術として、ケーブルの接続部分に用いるジョイントボックスや、既存のシングルモードファイバとの変換・接続に用いるデバイスも併せて開発しているので、今回はそれらもご紹介する」と説明している。

マルチコア光ファイバケーブルの海底での適用を支える物品。

マルチコア光ファイバの適用拡大に向けたコア技術

光ファイバを大容量化するマルチコア技術は、様々な領域で活用が期待されている。

 AI・クラウドサービスの進展により、データセンタを中心に光ファイバ需要が爆発的に増大している。そのため、MCFは、前述の海底だけでなく、様々な領域において効率的に光伝送の大容量化を実現する技術として期待されている。そこでAS研では、MCFの接続作業の効率化や、中継器の消費電力を削減する技術に取り組んでいる。
 小松所長は「MCF配線では、接続に不可欠な回転調心の多心化が課題となっている。そこで、多心回転調心を実現する高集積ファイバ回転機構を研究している。これにより、一回の接続作業あたりの接続コア数を10倍にする」とし、「また、光中継ではコア数の増大に伴う光増幅器の消費電力増加に対する省電力化も課題だ。これを解決する技術として、1つの励起光による高効率な4コア一括光増幅を研究しており、中継器における消費電力の50%削減をめざしている」と説明している。

多心回転調心や4コア一括光増幅のイメージと効果。

核融合炉制御のための高頻度リアルタイム通信技術

 次世代エネルギーとして注目されている核融合発電でも、通信技術が活用される。核融合発電は、炉の中で絶えず高圧力プラズマを発生させる構造であり、このプラズマを予測・制御するために高頻度リアルタイム通信が不可欠となる。小松所長は「計測データを予測設備に伝送し、その予測データを制御設備に伝送するといった流れを、ネットワークを介して回していく必要がある。このネットワークに求められる条件が厳しく、非常に高頻度でリアルタイムな通信を行わなければならない」と指摘する。
 そこでNTTは、量子科学技術研究開発機構(QST)との共同研究において、1秒間に1万回のプラズマ予測・制御を可能にする高頻度通信技術を実現しており、核融合炉の制御システムに実装し、通信性能の実証に成功している。小松所長は「ここで求められるネットワークには、数キロバイトのデータ容量を非常に短い周期で繰り返し通信するなどの特徴があった。それらを勘案してデータの中身を見ると工夫の余地が数多くあったので、実現できる見込みが立った」と説明している。

核融合炉におけるプラズマ制御のイメージ。高い圧力のプラズマで急速に大きくなる不安定性が発生する可能性があることから、計測、予測、制御を100μsec周期で実現することが求められるが、従来技術ではデータ転送のみで100μsecを超過していた。これを解決したのが、今回の高頻度リアルタイム通信技術となる。

高頻度リアルタイム通信技術では、周期処理を利用し、高頻度化を実現している。ゼロコピー通信(RDMA)における直前の通信パラメータ交換を不要化することで、周期の冒頭からデータ送信が可能となるので遅延を削減できる。また、確定性通信技術は、周期処理を利用して最大遅延を保証するもので、送信タイミングを制御することでデータ衝突待ちを回避し、ゆらぎの回避を実現している。

安定した映像伝送を実現する光無線連携によるジッタ制御技術

光無線連携によるジッタ制御技術の活用イメージ。

 ドローンを用いた映像撮影の広がりとともに、遠隔点検による省人化のニーズが高まっており、無線ネットワークを経由したドローンの遠隔操縦が期待されている。小松所長は「遠隔によりジッタが発生すると映像に乱れが発生して操縦が難しくなる。そのため、リアルタイムかつ高品質な映像伝送が求められる」と指摘する。
 光無線連携によるジッタ制御技術は、無線基地局からの情報収集により映像レートを推定し、ジッタによる間隔乱れに対して光ネットワークでシェーピング制御をかけることで、パケット間隔を補正する。また、光無線連携により光ネットワークの輻輳回避も可能となる。
 小松所長は「安定した映像伝送により、精密なドローン遠隔操作が可能となる。これにより、操縦が難しい工場・建設現場での遠隔点検や、高品質映像が必要な遠隔オペレーションの実現に貢献する」と話している。

光無線連携によるジッタ制御の技術ポイント。

以下、本日更新

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