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NECがグローバル5G事業の強化に向けて、基地局の設計・開発技術を有する米国企業を買収

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 NECは1月28日、米国で通信事業者向けに4G/5G 基地局装置の無線機(RU:Radio Unit)およびAIベースの無線機ソフトウェアの開発を手掛ける米国のスタートアップ企業Blue Danube Systems (以下、ブルーダニューブシステムズ)と買収に関する契約を締結したと発表した。
 この買収は、必要な手続きを終了した後、2022年3月頃に完了予定だという。

 2013年に設立されたブルーダニューブシステムズは、5Gを中心とした基地局装置の無線機の設計・開発と、独自のMassive MIMOビームフォーミング技術を活用した無線機アンテナを制御するソフトウェアの開発を行っており、北米を中心とした複数の通信事業者と実証実験を行っている。

 今回の買収によりNECは、ブルーダニューブシステムズの無線機の設計・開発チームを取り込むことで、5G関連製品ラインアップの拡充と北米の顧客サポートの強化に加え、グローバルの通信事業者向け5G基地局の開発体制を強化する。NECは「エンド・ツー・エンドの5Gソリューションとシステム構築力を有するOpen RAN製品のリーディングプロバイダとして、今後も2025中期経営計画の実現に向けてグローバル5G事業に注力していく」との考えを示している。

 NEC コーポレート・エグゼクティブの奥屋滋氏は「ブルーダニューブシステムズ社の保有する5G関連アセットは、NECの5Gソリューションを補完し、通信業界において益々増大するニーズや多様なユースケースに対応する。今回の買収は、当社のグローバル5G事業を拡大する絶好の機会であり、お客様に大きな価値をもたらすものと考えている。グローバル5G事業の強化により、お客様によるOpen RAN製品の採用をグローバルに推進していく」とのコメントを出している。