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クラウド通信環境に最適 進化した帯域制御装置「PureFlowシリーズ」の新製品「PureFlow AS1」販売開始【アンリツ、SCSK】

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 アンリツとSCSKは1月15日、アンリツが開発・製造する高精度帯域制御装置「PureFlowシリーズ」の新製品「PureFlow AS1(ピュアフロー エーエスワン)」を、販売代理店であるSCSKを通じて 1月15日より販売開始すると発表した。

 「PureFlow AS1」は、クラウドサービスが拡大する現代のビジネス環境下での安定的なネットワーク環境を支える、新しい帯域制御アプライアンス製品。
 近年、急激なリモートワークの一般化や、クラウドサービスの普及などに伴い、ネットワークへの負荷が増大している。ネットワークへの負荷の増大は、データの送受信に遅延が生じ、アプリケーションのパフォーマンスの低下を招きかねない。また、ネットワークの構成が複雑になるため、障害の発見や回復が困難になるなど、QoE(体感品質)やQoS(サービス品質)の維持という観点でも、ネットワークの運用・管理における課題が顕在化している。
 そこで「PureFlow AS1」は、クラウドサービス環境下で統合管理を可能とする「ドメインフィルタ機能」「SNI識別機能」やサーバやネットワークの状態監視に活用できる「アクティブモニタ機能」などの新機能により、運用管理の課題解決に寄与する。
 特に、監視フロー数とアクティブモニタの対象数を拡大した「アクティブモニタ機能」は、ネットワーク上で発生するレスポンスタイムやパケットロス率などの統計情報を、より多くの端末間で取得できるようになった。これにより、これまで監視が難しかった冗長系などのポイントにも、より能動的な常時監視が可能になった。また、サイレント障害など見落とされがちな問題も素早く検知できるようになり、ネットワーク障害の予兆を早期に把握できるようになった。

機能強化や新機能

ドメインフィルタ機能 SNI識別機能
 HTTPS通信からSNI(Server Name Indication)を識別して学習し、それを通信制御のフィルタ条件として活用する機能が備わっている。データセンタ集約型などの場合、社内通信とクラウド通信の統合管理(監視、制御)で活用が可能だ。クラウド分散型の場合、ブレイクアウト構成(※)におけるクラウド通信の最適化が可能だ。
※ブレイクアウト構成:ある拠点からの特定の通信を、データセンタを経由せずに、その拠点のインターネット回線から直接インターネットに接続するネットワーク構成。

SNI識別機能のイメージ。

アクティブモニタ機能
 装置自身が監視対象端末に対して、定期的に監視用のトラフィックを発生する機能も備わっている。監視用のトラフィックとしてHTTP/HTTPS、ICMPの選択が可能だ。これにより、通信頻度の低い端末に対しても定期的にトラフィックを発生することで、トラフィック分析機能を使った定量データを分析でき、サーバやネットワークの状態を監視できる。

アクティブモニタ機能のイメージ。

 アンリツとSCSKは「PureFlowシリーズは、今後、従来製品で培ってきた高精度帯域制御技術やトラフィック分析機能に加え、通信識別機能や運用監視機能を強化しながら、スマートシティ、自動運転、産業DXなどを支える次世代ネットワーク環境において、顧客価値の向上に寄与するアプライアンス製品として進化を続ける」としている。

販売価格と販売目標

・オープン価格(参考価格:1Gbps帯域使用時の場合、税抜350万円~)
・上記金額に、初年度のサポート費用が別途必要。(24時間365日保守など、様々なメニューを用意)
・サポート契約を締結しいている顧客には、常に最新ソフトウェアを提供。
・シナリオ拡張、最大1Gbpsまでの拡張ライセンスなどを用意。
・SCSKでは導入設置サービス/設計サービスも用意。

 アンリツとSCSKは販売目標について「2026年3月期までに、販売台数1000台をめざす。通信事業者、データセンタ事業者、電子商取引(EC)事業者、銀行、証券、保険などの金融事業者、大学をはじめとする文教ネットワーク、機械、電子などの製造業、商社、小売りなどの流通事業者などを中心に、製品の販売を進めていく」としている。