アジア地域を結ぶ約10,500kmの光海底ケーブル「SJC2」の建設が完了【NEC】
テレコム 無料NECは7月18日、アジア地域内を結ぶ大容量光海底ケーブル「Southeast Asia-Japan Cable 2 (SJC2)」の建設を完了し、SJC2コンソーシアムに引き渡したと発表した。
SJC2は、アジア地域内10拠点を結ぶ総延長距離約10,500kmの光海底ケーブルだ。NECが建設した本ケーブルは、最新の光波長多重伝送方式を採用しており、126Tbps以上のデータ伝送が可能だという。
NECは「東南アジアから東アジア間では、広い帯域幅を必要とするAIの普及などにより通信需要が増加している。本ケーブルの敷設により、本地域の通信インフラの拡充と冗長ルートの確保に貢献し、より安定した通信環境の実現に寄与する」としている。
Singapore TelecommunicationsのシニアディレクターであるMeng Fai Yue氏とChina Mobile Internationalの海底ケーブルインフラ部門の責任者であるHerbert Xiong氏は、SJC2コンソーシアム管理委員会の共同議長としてSJC2の戦略的意義を強調し、「SJC2は、グローバルなデジタルインフラを支える重要な要素として、アジア地域における接続性を飛躍的に向上させる。最高レベルの帯域幅容量と超低遅延を実現し、アジア地域の主要経済圏における次世代クラウドコンピューティングやAIを活用したサービスの導入、およびリアルタイムなデータ流通を強力に支援する」とコメントを出している。
NEC Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長の植松智則氏は「NECはSJC2のサプライヤーであることに加え、過去60年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛けるトップベンダです。地球約10周分のべ40万kmを超える敷設実績があり、特に日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有している。NECは本プロジェクトにおいて、海底ケーブルや中継器などの製造から、ルート設計、敷設工事、試験まで、すべてを提供するシステムインテグレータとして参画している。本地域における高信頼な通信環境の整備により、各国のデジタル化や技術革新の促進に貢献していく」とコメントを出している。

SJC2完成式典の様子