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「通信・放送Week 2018」特集【通信と放送に関する4つの基調講演クラスを実現】

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 「通信・放送Week 2018」の最新情報として、新設となる「[次世代]モバイル通信展」、「4K・8K機材展」、そして「映像伝送EXPO(VCOM)」に関する講演内容を中心に、同展事務局長の土屋勝利氏、同展営業責任者の高澤充氏から話を聞いた。

OPTCOM:この2年で急激に規模が拡大しましたね。
土屋事務局長:
世の中では映像伝送やモバイルの伝送容量が増加の一途を辿っており、光通信の需要は拡大しています。これらの需要拡大と、映像伝送を扱う企業からの声を多く頂き、2017年より「通信・放送Week」という総合的なタイトルを冠して「映像伝送EXPO」を新設しました。この「映像伝送EXPO」を立ち上げたところ、伝送以外の放送機材を扱う展示会も併設して欲しいという声を出展社・来場者より頂き、2018年は「4K・8K機材展」を新設しました。ここでは4K・8Kのカメラやレンズ、ストレージ、サイネージ、編集システム、イメージセンサ、中継車が新たに展示されます。これらの放送機材は、映像伝送機器と接続するものですので、「映像伝送EXPO」と「4K・8K機材展」は関連性の高い展示会となります。
 このように放送・映像分野で広がりを見せる一方、通信の世界ではモバイル5GやIoTのデータ通信量が増えていることから光伝送との関連が深まっていますので、有線から無線まで全てを網羅した展示会というニーズの高まりから「[次世代]モバイル通信展」も新設しました。「光通信技術展」では以前からモバイル市場向けの製品も展示されていましたので、無線との親和性は高いという判断もありました。
 この2つの展示会を新設したところ、昨年は168社だった出展社数が、今年は350社と2倍以上の規模となりました。

「通信・放送Week 2018」は東京ビッグサイトの西ホール1Fの全てを使い開催。隣接する展示会同士の関連性が直感的に分かる配置となっている。また、東ホールでは同社主催の「コンテンツ東京2018」と、その一角である「第2回AI・人工知能展EXPO」が同時開催されるので、来場者は通信・放送に関する設備とコンテンツ、AIを一度に見ることができる。

――:扱う分野が広まったことでセミナーも増えましたね。
土屋事務局長:
4つの展示会ごとにセミナーを設けていますが、大きくは通信コースと放送コースという2つのラインで分けています。
 通信コースでは以前からの光通信技術展の基調講演や専門技術セミナーに加えて、今回は「[次世代]モバイル通信展」の開催記念ということで大きな講演を設けています。無線分野の出展社セミナーではLPWAに特化した内容が多く、50ほど予定されています。LPWAのターゲットは業界に携わってきた方々だけではなく、IoTサービスを導入しようとしている農業や電力分野も含まれますので、そうした方々に役立つ情報として、デバイスの技術から実際のアプリケーション、これらのサポートについての解説もあります。
 一方の放送コースでは「4K・8K機材展」の開催記念講演と「映像伝送EXPO」の特別講演という大きな枠組みを二つ設けています。こちらのコースでは、放送だけでなく、映像ということで医療やセキュリティに特化したセミナーも開催されます。

――:それぞれの展示会で基調講演クラスが開催されるのですね。講演内容が興味深いです。
土屋事務局長:
「[次世代]モバイル通信展」開催記念講演では「5G実用化に向けた政策・研究開発への取組み」をテーマに、総務省の総合通信基盤局長である渡辺克也様より「2020年のワイヤレス社会実現に向けて」、NTTドコモのCTOである中村寛様より「ドコモが拓く5G時代の協創イノベーション」、そして海外の情報としてEricssonのアジア太平洋地域担当CTOであるMagnus Ewerbring様より「Ericssonの最新5G技術動向と応用」と題した講演を予定しています。(講演の詳細はこちら)

高澤氏:「光通信技術展」基調講演では「5G・データセンタ・IoTにおける光通信の最新技術トレンド」をテーマに、NECの執行役員常務である河村厚男様による「5G時代におけるNECの社会価値創造への取組み」、海外動向としてMicrosoftのAzure Infrastructure,Chief Network ArchitectであるBrad Booth様による「マイクロソフトのデータセンタにおける光技術の進化」、そしてChina Mobileの本国から来日していただき「チャイナモバイルの5G展開戦略」と題した講演を予定しています。(講演の詳細はこちら)
 2020年に向けた日本の5Gや、海外の5Gに関する研究開発の進捗に興味を持たれる方は多いと思いますので、通信コースは国内外の最新情報を網羅するセミナーを日本で実現するという点でも特長的だと思います。

土屋事務局長:「4K・8K機材展」開催記念講演では「4K・8K高度放送サービスと他分野活用に向けた取組み」をテーマとしました。ここでは総務省の情報流通行政局長の山田真貴子様より「4K・8Kの推進に向けた放送政策」、NHKの技術局 局長・副技師長である春口篤様による「広がるスーパーハイビジョンの世界」、ソニーの執行役員である島田啓一郎様による「4K・8K技術を活用してソニーが届ける『感動』のある暮らしと社会」と題した講演を予定しています。総務省、NHK、ソニーから4K・8Kの最新情報を一度に聴ける機会というのは、なかなか無いと思います。
 今年12月からの8K放送を推進する総務省と、それを実用化するNHKの今年12月からの8K放送を見据えた講演ということで、展示会場内でもこれとリンクした催しとして300インチの8Kスーパーハイビジョンのシアターを特別展示します。コンテンツは2月の平昌オリンピックを展示会としては初めて公開しますので、オリンピックを8Kで視聴するというのがどのようなものなのか、会場ではいち早くご確認頂けます。配線は光ファイバですので、放送事業者が光を使う最先端の事例として、通信分野の方々にも関連深い催しとなります。
 また、ソニーの島田様からは、放送だけではなく医療や車、IoT、セキュリティと、4K・8K技術を広く扱っていただきます。(講演の詳細はこちら)

高澤氏:「映像伝送EXPO」特別講演では「通信・放送連携による映像伝送技術の躍進」がテーマです。NTTの常務理事である川添雄彦様からは「2020に向けた次世代映像伝送サービスの研究開発」を解説していただきます。川添様はサービスイノベーション総合研究所の所長でもあり、講演では最先端の「イマーシブテレプレゼンス技術」を中心に動向をお話ししていただきます。この映像技術は空間情報を伝送することで臨場感を高めるもので、用途の一例としては、別々の国に居る3人のアーティストが同じ会場でライブをしているような映像を既に実現しています。
 シスコシステムズのCTOである河野美也様からは「映像伝送をささえるネットワークアーキテクチャの進化」を解説していただきます。通信分野で長年の実績があるシスコが映像関係のスイッチに注力していることは映像、放送分野の方々から注目されていますので、技術のトップである河野様に登壇していただきます。
 インターネット放送事業者の講演ということで、サイバーエージェント 執行役員/AbemaTV 開発本部長である長瀬慶重様による「インターネットテレビ局『AbemaTV』における映像伝送と今後の事業展望」と題した講演も予定しています。2,300万ダウンロードを超えているAbemaTVがどのようなネットワークインフラで配信しているのかを、技術のトップである長瀬様に解説していただきます。(講演の詳細はこちら)

過去の基調講演の様子

土屋事務局長:こうした放送コースの講演は光通信や無線通信の出口である映像の最新動向ですので、通信分野の方々にも興味深い内容だと思います。2年前までの「光通信技術展」では難しかった構想が、「通信・放送Week」に拡大したことで一気に実現しました。
 今回は講演も展示会も全て西ホールで開催しますので、両会場の行き来がしやすくなっています。

――:講演概要を聞いただけでも、各分野のシナジー効果を感じます。
土屋事務局長:
出展社からヒアリングすると、以前は「光通信技術展」に出展していた企業が、放送分野や無線通信分野もターゲットに入れて改めて出展するという傾向も顕著になってきました。会期中は例年以上に盛り上がると、我々も楽しみにしています。

高澤氏:規模が拡大したことで今現在も出展をご検討している企業がいらっしゃることから、1月30日に新宿で最終の説明会を開催することになりました。

土屋事務局長:この説明会では、従来のようなプレゼンテーション形式だけではなく、1社ずつのコンサルティングもします。今まで色々な展示会に出展したが期待した成果が得られなかったというご相談は多いので、展示方法について弊社主催の展示会での成功事例を豊富に用意しました。本展に出展する、しないに関わらず、展示方法の工夫に興味がある方にもご参加いただければと思います。(説明会の詳細なスケジュールはこちら)

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通信と放送に関する4つの基調講演クラスを実現

以下、後日更新
出展製品速報
専門技術セミナー企画委員Interview
開催直前・主催者Interview
出展製品Preview
展示会Review