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FOE専門技術セミナー企画委員インタビュー【FOE-8】5G本格導入前夜の最新動向 ~今後の5Gサービス展開に向けて~

INTERVIEW 有料

(株)フジクラ
光ケーブルシステム事業部
副事業部長
和田 悟

コースリーダー:
(株)フジクラ 和田 悟
サブリーダー:
華為技術日本(株) 岡安 雅信

 世界中で5G商用化の話題が聞かれ始め、日本国内においても次年度における商用化がいよいよ目前に見えてきた。しかし、5G技術そのものは、今や通話サービスのみに留まるものではない。自動車やFA・ロボット、家電、インフラその他に至るまで、幅広い市場への転用が期待されている。海外では、既に様々な開発や実地検討が進められているが、ここで日本国内においても5G技術における正確な現状把握(ベンチマーキング)と今後の様々なサービス展開へ向けた具体的な方策を見定めておくべきだろう。本コースの要諦は、日本や海外における5Gのリアルな立ち位置と技術的見地も含めた5G以後の将来像を確認しておくことにある。

5Gのリアルと未来
(株)NTTドコモ
5Gイノベーション推進室
担当課長
須山 聡

 日本は世界に先駆けて5G技術を発表したが、他国のように早期商用化競争に加わることなく、他国やアプリの動向を見定めてから徐に周波数帯を決定した節がある。このセッションでは、日本の5Gのベンチマーキングとともに、NTTドコモの今後の事業戦略性を確認できる。「これまで5Gのトライアルを行ってきた段階では、具体的なサービスにおいては実際にどのような形で導入されるのか、feasibility(実現可能性)をどう捉えているのかという観点では、あまり議論されてこなかったように思う。講演者には、まず昨年と今年の状況の違いと具体的なサービス導入の形を話してもらえるように伝えている」と和田氏は語る。

●グローバルで加速する5Gトライアルと今後の事業展開
華為技術日本(株)
技術戦略本部
本部長補佐
高田 輝文

 華為は言わずと知れた世界的にシステム・機器を供給している一大ベンダ。中国のみならず欧州や北米OTT、新興国に至るまで多くの納入実績・ノウハウを積み上げており、5Gにおいても足下の中国で取り組んでいる最中にある。和田氏は「よりリアリティのある話を聴きたい聴講者のために、世界における実績豊かな華為のスピーカーを選んだ。須山氏の講演では将来に向けたアイデア的な内容も含まれることになるが、高田氏の講演では地に足の着いた現実的な5G導入状況を聴くことができるだろう。最初のセッションと対をなすテーマ構成となっているので、是非聴き比べてもらいたい」と述べている。

●石英ガラスによる導波路技術とそのミリ波通信への応用 ~ミリ波の最新要素技術と5Gへの応用可能性~
(株)フジクラ
先端技術総合研究所
主席研究員
上道 雄介

 本コースFOE-8は、基本的にサービスに関する講座ではあるが、光通信「技術」展ということで要所に基礎技術・要素技術の講座が組み込まれている。本セッションも、そのような意図から設定されたようだ。「今回28GHz帯がアサインされて次は60GHz帯など、低周波数帯が使い尽くされて、導波管でも今後は一層高周波数帯の要求が高まってくる。そのニーズに如何に応えてゆくかを基礎的な研究ベースの立場から見てみたい。今後のBeyond 5Gに繋がるような話も聴けるかもしれない」と和田氏は期待を寄せる。

(OPTCOM編集部 井上政基)

目次

【FOE-K】【基調講演】実用化目前5G、データセンターを支える光通信の最新技術動向

【FOE-1】スマート社会(Society 5.0)を支え、牽引する光ファイバ技術

【FOE-2】次世代ネットワークを牽引する400G/1Tクラス光トランシーバの技術動向

【FOE-3】データセンターの最新動向

【FOE-4】目指せOver1Tbps伝送!光デバイスとその周辺技術の展望を紐解く!!

【FOE-5】大容量光通信を支える光機能集積回路の最新技術と今後の展望

【FOE-6】5Gやデータセンターを支える光ネットワークおよび機器の最新技術・市場・標準化動向

【FOE-7】【基礎講座】光通信技術の基礎 ~情報通信を支える光技術~

【FOE-8】5G本格導入前夜の最新動向 ~今後の5Gサービス展開に向けて~

【FOE-9】自動運転を支える光応用技術

【FOE-10】5G本格導入前夜の最新動向 ~光ネットワークへの期待~