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つくばフォーラム2019Preview【日本コムシス】

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ケーブル地中化の作業現場や、RT-BOXの床下ケレン作業現場の効率化

 通信設備や屋外工事の現場作業を改善する製品を毎年展示している日本コムシス。今年は、ケーブルの地中化の現場や、RT-BOXの床下ケレン作業の現場の効率化を図る画期的な工法などが紹介される。

無電柱化を促進する「地中化切替用BOX」

 無電柱化にあたり、電柱の架空クロージャから加入者ビルに敷設されている既設ケーブルを、新規の地中ケーブルに切り替える作業が必要となる。その際、加入者ビルの引き込み口に地中ケーブルを追加できないケースが課題となっている。同社は「ケーブル地中化の手順は、新設した地中ケーブルを加入者ビル内のキャビネットに配線してから、既設の架空・キャビネット間ケーブルを撤去する流れとなる。これらのケーブルを建物内に通す為に必要な引き込み口は、既に様々なケーブルが通されているので、新規にケーブルを追加するスペースが無い場合がある。また、引き込み口の管が腐朽しているために、既設ケーブルの撤去や新規ケーブルの追加ができない場合もある。それを解決する工法として弊社では、引き込み口を使わずに切り替えが完了する“地中化切替用BOX”を提案しており、今年、NTT東日本様にご採用いただいた」と話す。
 「地中化切替用BOX」による工法は、加入者ビルの外壁等に小型のBOXを取り付けて、そのBOX内で新設の地中ケーブルと既設ケーブルの屋内部分とを接続した後、不要となった既設ケーブルの屋外部分を撤去するという、非常にシンプルなもの。これにより、引き込み口を使う必要が無くなる。
 前述した引き込み口を使用する工法と比べても作業効率が良くなっており、同社は「BOXの取り付けや屋内ケーブルとの接続、そして不要となった屋外ケーブルの撤去という一連の作業を全て屋外で済ませることができるので、引き込み口を使用する工法では必要だった屋内の作業が無くなり、建物の所有者や管理者が立ち会わなくても作業ができるという大きなメリットが有る。また、既設ケーブルの屋内部分は流用するので、ケーブルコストが削減できる」と話している。
 様々なタイプの光ケーブルやドロップ光に対応しているので、様々な建物に対応できる。これまで、引き込み口の課題を適切に解決できる工法は存在しなかったので、今回、「地中化切替用BOX」が採用されたことで、無電柱化が更に促進されることが期待できる。

「地中化切替用BOX」

床下のケレン作業を効率化

 NTTの交換ビルから加入者宅の間が長距離の場合、中継局となるRT-BOX(Remote Terminal-BOX)を介した通信が行われる。このRT-BOXは簡易な建造物で、そのメンテナンスとして定期的に錆びや旧塗装を除去する必要があり、作業員が床下に潜り込んでケレン作業が行われている。

「床下ケレン機」により、床下に潜ることなく作業が可能になる。

 このケレン作業の工具として、ヤスリの役割を果たす円盤を電動で回転させるディスクグラインダーが使われており、今回の展示ではこの工具を細長いパイプに取り付けることでリーチを伸ばし、床下に潜ることなく作業が可能になる「床下ケレン機」が紹介される。
 「床下ケレン機」は市販の様々なディスクグラインダーを取り付けることができる。先端にWi-Fiカメラを取り付けることもできるので、研磨の進捗状況や仕上がりの確認を手軽にする効率化や、研磨面の詳細な状態の確認に役立てることができる。また、RT-BOXの床下は、強度を保つためにコの字が連続した形状をしていることから、上面や側面に対する作業がしやすいように、ディスクグラインダーの付け替えや、高さの調整(250mm~400mm)ができるようになっている。同社は「床下という狭い空間に入り、粉塵が舞うケレン作業を実施するのは、作業者にとって大きな負担となる。今回ご紹介する“床下ケレン機”により、そうした負担は大幅に軽減され、従来は12時間を要していたケレン作業が1/3の4時間に短縮できる。作業員の安全性や効率性の向上に役立つということで、現在、VE提案を行っているところだ」と話す。
 RT-BOXは日本全国にあり、床下のケレン作業は常にどこかで実施されている作業なので、「床下ケレン機」の普及に期待したい。

「床下ケレン機」

つくばフォーラム2019特集目次

Preview
青柳所長インタビュー(1)
青柳所長インタビュー(2)

展示会場概要

以下、後日更新

出展製品ピックアップ

アンリツ
NEC
NTT-AT
FXC
協和エクシオ
住友電気工業
日本コムシス
原田産業
三菱電機
横河計測

以下、後日更新
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