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altafiberが、オハイオ州およびハワイ州全域の光ファイバネットワーク拡大のために、Nokiaの最先端25G PON等を選択

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 Nokiaは1月19日(オハイオ州 シンシナティ)、オハイオ州およびハワイ州全域(Hawaiian Telcomとして事業を展開)における、テクノロジープロバイダであるaltafiberの包括的なマルチギガビットネットワーク拡張をサポートする企業として、Nokiaが選定されたことを発表した。

 altafiberは、Nokiaの最先端25G PON、IPルーティング、そして高度な光ネットワークソリューションを導入することで、比類のない速度、拡張性、そして運用効率を実現し、ブロードバンドサービスの新たなベンチマークを確立する。

 NokiaのLightspan 25G PONソリューションにより、altafiberはサービスを迅速に拡張し、差別化されたサービスを導入し、光ファイバインフラへの投資を最大限に活用できるようになる。このモジュラーPONプラットフォームは、同一インフラ上で10G、25G、さらには50G PONをシームレスにサポートすることで、altafiberはネットワークを最適化し、特定のビジネスケースやニーズに対応するために必要な柔軟性を獲得できる。この柔軟なアーキテクチャにより、altafiberは対称型マルチギガビット・ブロードバンド速度を即座に提供できるだけでなく、将来の帯域幅集約型アプリケーションにも完全に対応できるようになる。

 NokiaのIPルーティングソリューションは、アップグレードされたaltafiberのネットワークにおいて、インテリジェントなバックボーンを形成する。Nokiaの大容量7750サービスルータ(SR)は、すべてのトラフィックの効率的で耐障害性が高く、安全な転送を保証し、新しいPONおよび光インフラストラクチャによって生成される大量のマルチギガビットデータに対応する。このネットワーク展開のセキュリティは、Nokia Deepfieldソリューションによってさらに強化され、ネットワークの俊敏性とパフォーマンスを確保することで、現在および将来のブロードバンド需要に対応する。

 ネットワーク基盤をさらに強化するため、1830フォトニック・サービス・スイッチ(PSS)および1830フォトニック・サービス・インターコネクト(PSI)を含むNokiaの統合型光ネットワークソリューションが導入される。これにより、最高レベルのセキュリティを提供しながら、ネットワーク運用とアーキテクチャをシンプル化できる。

 altafiberの最高ネットワーク責任者であるRon Beerman氏は「Nokiaとの提携により、最先端のマルチギガビットPONファイバネットワークを中西部の新たな地域とハワイ全域に拡大し続けることができ、大変嬉しく思う。この提携により、比類のない速度と信頼性を提供し、お客様の高まるニーズに対応できるようになる」とコメントを出している。

 Nokiaのネットワークインフラストラクチャ担当プレジデントであるDavid Heard氏は「このプロジェクトは、固定ネットワーク、IPルーティング、光トランスポート、そしてセキュリティソリューションにおけるNokiaのリーダーシップとエンド・ツー・エンドの能力を示すものだ。この導入により、altafiberは顧客体験を再定義し、運用効率を向上させ、ギガビットブロードバンド時代への道を切り拓く。まさに三位一体の勝利だ。altafiberのインフラストラクチャ プロバイダであることを大変誇りに思うとともに、Nokiaへの変わらぬ信頼に感謝している」とコメントを出している。

 今回の包括的なネットワーク改修により、altafiberは、企業と個人の顧客の両方に、最速かつ対称的なマルチギガビット・ブロードバンドを提供できるようになる。特に、この取り組みは、Hawaiian Telcomが2026年末までにハワイを米国初のフル光ファイバ対応州にするというコミットメントを後押しし、接続における新たな基準を確立することになる。

編集部備考

■「25G PONの価値とは何か」を考える際、10G級PONの進化・延長としてだけ捉えると、その本質を見誤る可能性がある。
 PONの歴史を振り返ると、10G級PONの初期システムであるXG-PON(上り下り非対称)は長らく市場の主流とはならなかった。一方、XGS-PON(上り下り対称)の登場と呼応する形で、10G級PON市場は本格的に立ち上がった。私見では、この背景には、①上り下り対称化という「技術仕様の改善」、②クラウドバックアップ、企業向けアクセス、動画投稿といった「新たな用途ニーズへの対応」、③10Gクラス光部品が量産レンジに入りコストパフォーマンスが改善したという「経済合理性」という、三つの要因が同時に交差したことがあったと考えている。
 特に②の用途側要請は重要だ。XG-PONは技術的には帯域拡張を実現していたものの、その想定アプリケーションは動画視聴などG-PON(2.5G)の延長線上にとどまっていた結果、「下りだけが10G」という非対称な仕様となった。これは通信キャリアにとって投資判断上の決定打になり得なかったのではないか。対して「上りも10G」であるXGS-PONは、アクセス網のアップグレードそのものが「新しいアプリケーションや業務モデルを成立させる前提条件」となり得た点で、投資対象としての訴求力を獲得したと見ることができる。
 この構図を踏まえると、25G PONの価値もまた、10G級PONの延長としてだけではなく、「新たなニーズの普及」という軸からも捉える必要がある。従来の10G級までのPONは、動画ダウンロード/アップロードやWeb/クラウドアクセスに代表されるベストエフォート型・断続トラフィックの収容を主眼に進化してきた。一方、近年の産業分野では、カメラ群やセンサ群から常時発生する高精細データをエッジ/クラウドでリアルタイムAI処理する用途が拡大しており、アクセス網にも常時発生・高密度トラフィックを前提とした設計が求められ始めている。25G PONは、こうした「今求められている構造変化」を初めて実装可能にするアクセス網として位置付けることができる。
 これは、従来の「人間中心トラフィック」の延長ではなく、カメラ群やセンサ群といった「機械中心トラフィック」の高度化という新しい軸であると同時に、従来型アプリケーションの高度化にも波及する。例えば、「人間中心トラフィック」でも常時発生・高密度トラフィックを前提とすることで、遠隔医療、リアルタイムネットゲーム、高度なテレプレゼンス、XRといった分野におけるユーザ体験の質的向上や、通信キャリアの新たなマネタイズ機会の創出も可能になる。
 また「経済合理性」の観点でも、25G級チップセットの成熟によるOLT/ONU実装コストの低下に加え、クラウドAI/エッジAIの普及、スマートシティや産業DX政策の進展といった周辺技術・市場環境の収斂という「エコシステム」が、25G PONの活躍基盤を整えつつある。
 こうした文脈で見ると、今回のニュースであるaltafiber(Hawaiian Telcom)による25G PON導入は、現時点の高速アクセス提供にとどまらず、今後創出される高密度・常時型アプリケーションへの即応性を事前に獲得する投資と位置付けることができる。
 IIoT、映像、AI処理による常時大容量トラフィック需要が顕在化する中、「バックボーン高速化→アクセスは据え置き」という従来構造を用いてしまうと、アクセス網がボトルネックになる状況が従来よりも深刻になることは容易に想像できる。かといって、「G-PONやGE-PONが10G級PONへ進化してきた歴史があるから、次は25G PONに進化する」という帯域世代交代論だけでは、「二匹目のどじょう」を狙う議論に陥る危険性がある。むしろ、「10G級PONが普及した現在の世界を前提に未来のアプリケーションを想像したとき、25G PONであれば成立させ得る業務効率化やユーザ体験向上のビジョンが、すでに具体化し始めている」と捉えるべきだろう。25G PONへの投資の本質は、帯域の世代交代ではなく、未来アプリケーションの成立条件そのものを先取りする点にある。それは情報通信産業の進化にとどまらず、異業種連携を含む産業構造変革の基盤となる可能性を秘めている。

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