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スマートファクトリー推進に向け協創開始【マクニカ、損保ジャパン、SOMPOリスク】

DX/IoT/AI 無料

IoT製品のデータを活用した専用保険の新サービスを提供

 マクニカ、損害保険ジャパン(以下、損保ジャパン)およびSOMPOリスクマネジメント(以下、SOMPOリスク)は5月27日、振動センサ等を使用した重要設備の状態監視や可視化、センシングデータの蓄積が可能となるIoT製品のパッケージ提供と、それらデータや技術を用いた保険の開発ならびに最適な保険提案を行う新サービスを5月から協同して提供すると発表した。

背景

 IoT技術の進展により、製造業においても工場内のセンシングが進みスマート化に取り組む企業がある一方で、先端技術の活用が進んでいる企業はまだ限定的(※1)だ。
 企業の先端技術の活用を阻害している要因として、導入における費用対効果や実際に工場現場で効果的に使えるか等の懸念から、導入を躊躇することが挙げられる。
 また、日本企業のIoT導入率と今後の導入予定(※2)を踏まえると、今後さらに欧米企業に遅れをとることが懸念される。
 そのため、企業のIoT導入を後押ししていくことは、企業の国際競争力を維持するうえで、今後ますます重要性が高まることが考えられる。
※1 出典:財務局調査による「先端技術(IoT、AI等)の活用状況」について
※2 出典:総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)

サービスの概要

 マクニカは、グループの持つ多様な商品ラインナップや技術力を活かして、製造業を中心に、コンサルティングから、センシングデータ収集、AIモデルの開発・組み込み、システム運用までをワンストップでサポートする。
またIoT製品「SENSPIDERⓇ」やセンシング端末などのハードウェアの開発、データ生成ツールや分析ツールのソフトウェアの開発も行っている。

 損保ジャパンとSOMPOリスクは、企業向けの建物(工場)や設備・機械の損害を補償する保険およびその関連サービスを提供している。
 今回、3社でマクニカのIoT製品やシステムに保険やサービスをパッケージ化して提供することで、重要設備の稼働状況データの蓄積、可視化が容易になり、設備の事故・故障の予知によって事故や故障で製造が止まることを未然に防ぐことができるだけでなく、収集される稼働状況に関するデータをベースに、適切なリスク管理が可能となるため、稼働状況に応じた工場ごとの最適な保険のご提案も可能となる。

協創イメージ

今後について

 マクニカと損保ジャパン、SOMPOリスクは「企業ニーズに応じた最適な提案を共同で行い、日本の製造業のスマートファクトリー化を支援する。また、クラウド上に集約したデータをもとに、モニタリングやAIにて異常検知・予知保全を行い、最適な保険の開発・提供をすることで、日本の製造業の国際競争力の強化に貢献する」としている。

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