世界初、通信事業者におけるTSN over 5Gの接続実証に成功し、産業分野への5G展開を加速 〜5G上で誤差平均122nsの高精度な時刻同期とCC-Link IE TSN Class Bの動作を確認〜【村田製作所、ソフトバンク、CC-Link協会】
DX/IoT/AI 無料村田製作所とソフトバンク、CC-Link協会(以下、CLPA)は2月24日、高精度な時刻同期を可能にするTime-Sensitive Networking(TSN)を5Gネットワーク上で実現する技術である、TSN over 5Gの接続実証に成功したと発表した。
通信事業者がTSN over 5Gの実証に成功したのは、世界で初めて(2026年1月29日時点:ソフトバンク調べ)となる。
工場や製造現場では、通信環境にリアルタイム性と高い信頼性が求められるため、これまで主に有線ネットワークが用いられてきた。しかし近年、スマートファクトリー化の進展により、多様な機器がネットワーク上で連携するようになった中で、設備の柔軟なレイアウト変更や保守性の向上などの観点から、産業用途におけるネットワークの無線化へのニーズが急速に高まっている。
特に、産業用途で用いられる高精度な時刻同期・低遅延通信技術「TSN」を5Gネットワーク上で実現する技術「TSN over 5G」への注目が高まっている。
今回、村田製作所とソフトバンク、CLPAは、「TSN over 5G」の接続実証に成功したことで、エンドユーザによるこの技術の活用に近づいた。
今回の実証は、ソフトバンクが提供するプライベート5G環境にて実施した。村田製作所は、通信モジュール事業により培った組み込み技術やソフトウエア開発の知見を活かし、「TSN」に対応している各産業機器を、5G通信にも対応させる「TSN Translator」のソフトウエアを提供した。また産業用のオープンネットワークの推進団体CLPAが今回の実証の結果を評価した。
今回の実証において、通信のリアルタイム性につながる時刻同期精度の計測として、「TSN over 5G」で用いられる時刻同期プロトコルのgPTPに基づき、情報を送信するネットワーク側機器と情報を受け取り処理する端末側機器との間で生じる時刻差を評価した。
その結果、無線通信規格の3GPP Rel.16において要求される時刻同期精度900ナノ秒以下を大きく上回る、平均122ナノ秒の高精度な時刻同期を実現した。
また、工場や製造現場での稼働に向けた評価として、通信を送信側から受信側までシームレスにつなぐエンド・ツー・エンドの制御環境における検証を、産業用機器を用いて実施した。
その結果、情報を送信するネットワーク側と産業用機器間で、産業用イーサネット規格「CC-Link IE TSN認証Class B」の要求水準である、誤差1マイクロ秒以下の精度での時刻同期を保ちつつ、6時間を超える連続通信に成功した。
今回の実証の成果は、「MWC Barcelona 2026」のMurata Electronics Europeのブースで展示を予定している。

時刻同期評価の構成図

産業用機器の接続構成図







