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光メディアコンバータ・イーサネットスイッチの需要動向や、非通信分野へのPoEスイッチ市場拡大の期待【ピーエスアイ】

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リプレイス案件で伝送速度の速いモデルへの移行が進む

IONシリーズの集合型シャーシ「ION219-A」は、高密度、マルチプロトコル対応の製品。Point Systemシリーズに比べて管理機能やセキュリティ面が強化されており、SSH2や管理VLAN、TCP/UDP ACL(L4)、configのバックアップ及びリストアといった機能が追加されている。管理機能により不具合の予兆を検知できるので、ユーザは効率的な運用が可能になる。また、10Gモジュールは10GBASE-Tと10GBASE-Xに対応しており、これらをフル搭載しても稼働できるよう、電力供給能力は300Wに向上している。

 ピーエスアイが代理店を務めるトランジション・ネットワークス社(以下、トランジション)は、世界各国の通信環境のニーズに対応する多種多様な光メディアコンバータ、イーサネットスイッチを開発しているメーカーだ。ラインアップの幅広さが特長であり、ハイエンドからローエンドまで、およそ1,500種類ほどのモデルの中から最適な製品を選ぶことができる点で、顧客から高い評価を得ている。また、ピーエスアイではトランジションの機器やモジュール、更には電源も含めて5年保証で販売しているので、重要なネットワークにも安心して導入することができる。
 光メディアコンバータ、イーサネットスイッチの業績に関してピーエスアイ 取締役 営業本部 統括本部長の木皿浩右氏は「2018年の売上は前年比で微増だった。その中でビジネスとして特に大きかったのは、リプレイス案件や保守だった。通信事業者様やデータセンタ様に長年お使い頂いている“Point System”シリーズが昨年末に製造中止になったので、リプレイスでは新しい“ION”シリーズへの切り替えや、以前よりも伝送速度の速いモデルへの移行が進んだ」と話している。

FA分野で増えているイーサネット対応端末との連携

 木皿氏は今後の期待分野としてFAを挙げている。以前は各メーカーが独自のプロトコルを実装していたFA機器が、イーサネット対応になってきたことから、産業用メディアコンバータの需要が出てきているという。また、工場の中にはセンサ、監視カメラ、コントローラ等、PoEで動く端末が数多く存在しているので、これらも含めるとFA分野におけるメディアコンバータやPoEスイッチの潜在的な需要は大きい。
 トランジションのPoEスイッチの特長として、接続されたPoEデバイスの死活管理をし、応答の無い端末に対してリモートから自動的に電源の再起動を行う機能が備わっている。木皿氏は「工場には人が常駐できない区画もあるので、PoEで稼働している端末が止まると、防護服を着用した保守担当者が現場のLANケーブルを抜き差しして再稼働を試すケースもある。そこでトランジション製品がリモートから電源を切り、再起動することで端末が復旧すれば、作業の効率化になる。トランジションではそうした機能を以前から機器に実装しており、最近は特に需要が増えている状況だ。今後もこうした機能をご提案してマーケットを開拓していく」と話している。

PoE++スイッチを新たにリリース

 トランジションはイーサネットスイッチのバリエーションを増やしており、今年はPoE++対応モデルも加わるという。木皿氏は「2018年は、PoE、PoE+対応のスイッチやインジェクタにも伸びがあった。特に屋外での使用ということで、動作温度の広い産業用のモデルのお話を頂いた。我々は産業用の製品として、廉価版でも温度範囲の広いメディアコンバータから、ハイエンドなPoE、PoE+対応のL2スイッチまでラインナップを取り揃えている。そして、今年4月から6月に販売開始を予定しているPoE ++対応スイッチは、2019年の1つのトピックスにしようと考えている」と期待を話す。
 このPoE++対応スイッチは日本製PTZカメラの動作確認も済んでおり、19インチラック対応モデルの他、耐環境性を備えたエンクロージャを用いた屋外設置モデルも用意されている。
 まず、19インチラック対応モデルは、デュアル電源搭載時に90W給電を最大18ポートまで同時構成、また60 W給電であれば最大24ポートまで同時構成できる。動作温度は0~40℃。

屋外設置モデルの外観。複数の同製品の設定を簡単に同期させるためのNFCインターフェース・アプリケーションは、Androidバージョンがリリース予定。また、今後iOSへも対応する見込みだという。BLEにも対応しているので、地上から無線で簡単にコンフィグができる。

 屋外設置モデルはPoE++を4ポート備えている。例えば電柱に設置してPSEで受電することにより、接続先の監視カメラやアクセスポイントにPoE+やPoE++で給電するといった使い方ができる。競合製品に対するアドバンテージは、オーダーの段階でユーザが望む機能の組み合わせを選択できる点だ。まず、ベースのユニットは電源がDCのタイプ、ACのタイプ、そしてPDのタイプと、三種類から選ぶことができる。このユニットに、例えば光トランシーバの数を調整することや、空きスペースに成端ボックスを搭載するといったことが選択できるので、ユーザは利用シーンに適した完成品を手に入れることができる。またエンクロージャを米国規格NEMA Type 4X準拠にすることも可能となっており、風に吹きつけられる粉塵、雨、散水飛沫、噴流に対する保護や、エンクロージャ外側の氷結による損傷から保護することができる。

PoEスイッチの新たな市場を開拓

 従来、PoEの給電先はネットワークカメラやアクセスポイントといったネットワーク端末だったが、PoE ++の登場により、ネットワーク機器以外への活用も期待されている。
 PoE++の給電先を従来の延長線上で捉えた場合、多くの電力が必要となる高画質ネットワークカメラの他、カメラレンズ清掃用のワイパーや、端末を温めるヒーターといった付加価値製品が想定されている。だが、PoE ++の60W、90Wという高い給電能力があれば、こうしたネットワーク機器だけではなく、例えばライティングといった分野に給電と通信機能を組み合わせた提案ができるようになる。木皿氏は「照明機器に通信機能を実装することにより、例えば光の明るさや色をリモートで調整するといったこともできるので、PoE+やPoE++の新たなマーケットとして広がるのではないかと考えている」としており、「60W、90Wであれば稼働する機器は照明以外にも数多くあるだろう。こうした、従来はネットワークに繋げずに使われていた機器でも、PoE++による付加価値をご提案することで、将来に繋がればと期待している。そうした非通信分野の方々からもIoTのアイデアは色々と出ているので、弊社が出荷したPoE++スイッチを使えば、お客様はIPアドレスを入力するだけで安心してアプリケーションを実行できるようご提案していく」と話している。

重要な施設での採用実績も多いミニ・メディアコンバータ

「ISWシリーズ」は(幅)46.0mm ×(奥行)98.0mm×(高さ)22.0mmの小型サイズ(突起含む最大長)を実現した製品。DINレールやDC電源といった一般的な産業用の機能だけでなく、AC/DC変換にも対応しており、様々なシーンで活用できる。

 トランジションのミニ・メディアコンバータ「ISWシリーズ」は、-40℃から+75℃という広い動作温度により、過酷な環境での使用にも耐える産業用モデルだ。トランジションが長年培ってきた技術が盛り込まれているので、安価ながらコストパフォーマンスに優れており、公的な機関をはじめ重要な施設での採用実績も多い。
 木皿氏は「この一年では、スタジアム向けにも40台ほどの実績があった。スタジアムではスイッチとSFPを組み合わせたネットワーク構成が主流になってきたが、長距離のリンクでメディアコンバータをお使い頂いている」と話している。

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