つくばフォーラム2026Preview【NEC】
期間限定無料公開 有料DC分散化を支えるOptical Edge Solution、400G超級APN光トランシーバの遠隔制御技術、光ファイバセンシングの高精度化
DC分散化を支えるOptical Edge Solution
DC等のアクセスエッジの効率化を実現する伝送装置を二機種展示する。
今年1月に発表された「SpectralWave WX-E」は、21.6Tbps(400G×54波)伝送でDC間を効率化する製品。DWDM製品として世界初となるファンレス設計により、他社比較で50%減の省電力化(80W以下)や、故障リスクの低減を実現している。OpenROADMやOpenZR+準拠によりマルチベンダ環境にも対応。「1Uハーフサイズなので、スペース制約の厳しいDC環境でも設置しやすい。例えば、2台並べて冗長構成を組まれるケース等も想定。エッジに特化したリーズナブルな製品でもあるので、小規模から大規模まで広くアピールしていく」(担当者)

「SpectralWave WX-E」の外観。高さ1Uで横幅ハーフサイズの小型かつファンレスのため、省スペース、省電力はもちろん、ファンがないことで、吸気/排気のエアフロ―を気にすることなく設置が可能といったメリットがある。リリースされたばかりの製品であるが、ユーザデータセンタやコンテナデータセンタなどのアクセスエッジの光化の実現が期待できる。
「SpectralWaveWX-T」は、TIP Phoenixプロジェクトで世界初のGold Badge認定を 獲得したNEC NOSを搭載したWhiteboxトランスポンダ。需要に応じた設備投資が可能なフルプラガブル構成となっている。世界初のL-band対応Whiteboxソリューションで、マルチバンド環境を柔軟に構築できる。「SpectralWave WX-E」と組み合わせることで、複数波長を束ねた伝送も可能だ。通信ログのリアルタイム記録や事象の時間的追跡により不具合を詳細に可視化できるので、問題の根本原因を迅速に特定し、サービスダウンタイム削減とネットワーク信頼性の大幅な改善を実現する。「IOWN APNの実現に向けNTTの全国のネットワーク網に展開される予定であり、現在、開発・検証いただいている段階だ」(担当者)

「SpectralWaveWX-T」の利用イメージ。
400G超級APN光トランシーバの遠隔制御技術
NECは、情報通信研究機構(NICT)の「オール光ネットワークのサービス機能向上技術及び遠隔制御対応 光トランシーバ構成技術に関する研究開発プロジェクト」(※)に参画しており、その研究の一つである「SBIアダプタを用いたデジタルコヒーレントトランシーバ遠隔制御」技術が紹介される。
従来、トランスポンダは通信事業者の局舎で運用されているが、昨今ではデータセンタ等のビジネスユースのエンドユーザが自身でトランスポンダを持つなど、局舎外での設置も増えている。こうした局舎外のトランスポンダを収容局から遠隔で制御する方法として、トランスポンダに実装する400G超級のAPN光トランシーバ(APN-T)とのやり取りで制御する技術であれば、トランスポンダに触れることなく遠隔制御ができる。
この研究は、デジタルコヒーレント、IM-DD等、多様な光伝送方式の端末を収容し、収容局からの遠隔制御による効率の良い波長パス形成、保守運用を可能とする光トランシーバ構成および制御技術の確立となる。この用途の光トランシーバは、エンドユーザごとに異なる伝送距離、伝送帯域、伝送方式に対応するため、これらを収容し、遠隔から効率的に監視制御できる400G超級APN-Tが用いられる。

APN-T制御方式であれば、ユーザ毎にEnd-Endの光パスを設定することで、多様な伝送方式の収容が可能になる。波長パスの開通、変更時にユーザ拠点に配備される光トランシーバをオペレータから効率的に監視制御できる。
「APN-Tは重いプロトコルに不向きなため、コントローラとの間にSBIアダプタを設置して軽量プロトコルに切り替えることで、処理負荷を軽減する技術に取り組んでいる。OFC2026で動態デモ展示をしたところ、特に通信事業者様からご興味を持っていただいた」(担当者)
(※) 本研究成果は、NICTの助成事業(JPJ012368G50201)により得られたもの。

SBIアダプタを用いたデジタルコヒーレントトランシーバ遠隔制御のイメージ。SBIアダプタは、コントローラ向けIF(SBI-C)とAPN-T向けIF(SBI-T)に分割する。

市販トランスポンダ、光トランシーバを用いた疑似結合試験のイメージ。疑似APNコントローラからSBIを経由して市販既存光トランシーバ (疑似APN-T) の制御・状態取得ができることを確認した。

OFC2026では動態デモを実施。収容局からの遠隔制御による効率の良い波長パス形成、保守運用は、機器のオープン化や、通信サービス多様化の時代に向けた現実解の一つとして期待できる。
光ファイバセンシングの高精度化
NEC Fiber Optic Smart Sensing Solutionは、同社のファイバセンシング技術とAI 技術を組み合わせた、環境モニタリングのソリューション。ファイバ自体をセンサとするので、点の検知ではなく、線の検知を展開できる。
2026年4月にリリースされた「SpectralWave LS4000」は、光パルスの周波数多重(FDM)技術を用いた分布型振動センサ(DAS)だ。周波数の異なる複数の光パルスを用い、各々の光パルスで得られた振動分布波形を同時処理することでノイズが低減され、従来の単一パルスによる測定よりも高精度な測定を実現している。「単一の周波数で測定すると、ある周波数では相性の悪いノイズの影響で事象を捉えることができないといった課題がある。対して、複数の周波数を使うことで、別の周波数で事象を捉えることができる。リリースしたばかりだが既にお引き合いを頂いており、従来のファイバセンシングではノイズが課題になるケースが有ったと感じている」(担当者)
二つの測定方式を選択可能であり、単一ポート高精度測定は、小さな振動から大きな振動まで精度よく測定するユースケースに適している。そして、従来モデルには無かった複数ポート同時測定は、最大8ポートを使用でき、広範囲を面的に測定するユースケースに適している。

NECのDFOS(Distributed Fiber Optic Sensing:分布型光ファイバセンシング)製品ラインアップ。「SpectralWave LS4000」のような新モデルが追加されることで、光ファイバ環境モニタリングのユースケース拡大がさらに加速すると期待できる。

クラウドの構成例。オンプレ構成にも対応しており、用途に応じて柔軟に構築可能だ。
特集目次
NTT AS研 小松所長インタビュー
出展社Preview(50音順)
・NEC
・横河計測











