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PacketLightが、400GトランスポートプラットフォームでFIPS 140-3認証を取得

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 PacketLight Networks(以下、PacketLight)は9月3日(イスラエル テルアビブ)、PL-4000M 600GマックスポンダおよびPL-4000T 1.6Tトランスポンダが、米国国立標準技術研究所(NIST)よりFIPS 140-3レベル2認証を取得したと発表した。

 FIPS 140-3認証により、PacketLightソリューションは、急速なデータ増加とコンプライアンスおよびマルチベンダ相互運用性のバランスを取る必要がある組織にとって特に価値の高いものとなる。これにより、通信事業者、政府機関、民間ネットワーク事業者は、あらゆる業界に対応できる安全で大容量のトランスポートを実現し、コンプライアンスとデータ保護に関する最新の米国連邦規格を満たすことができる。

 PacketLightは「この認証により、金融サービス、重要インフラ事業者、クラウドおよびAIプラットフォーム、政府ネットワークなど、実証済みのデータ保護を必要とするお客様に、政府レベルの保証を提供する。両プラットフォームは、高度な光暗号化、改ざん防止、セキュアな鍵管理を提供し、機密性の高いトラフィックをメトロ、長距離、データセンター相互接続(DCI)環境において、完全なコンプライアンスと信頼性を確保しながら転送することを保証する」としている。

 PacketLight NetworksのCEOであるKoby Reshef氏は「お客様は、妥協のない容量とセキュリティの両方を求めている。このFIPS認証とQKDデバイスとのインターフェースにより、比類のないデータセキュリティを提供できるようになる」とし、「PL-4000シリーズは、信頼性の高いデータセキュリティと大容量トランスポートを融合し、組織が厳格な規制要件と運用要件を満たしながらネットワークを拡張できるようにする」とコメントを出している。

 PL-4000MとPL-4000Tは、AI、クラウド、高精細メディアによって牽引される、かつてない帯域幅需要の時代に対応して設計されており、電力効率の高いデバイスで波長あたり400Gのトランスポートを提供する。この設計により、運用コストを削減しながら容量を拡張できる。これらのプラットフォームは、高性能で大容量のトランスポート、合理化されたプロビジョニングによる運用のシンプル化、そしてオープンな相互運用性を提供し、ベンダロックインを排除し、将来を見据えた投資を保証する。

 PacketLightは「この認定により、ミッションクリティカルな光インフラストラクチャを構築または近代化する組織の信頼できるパートナーとしての地位を強化し、ベンダ ロックインのない、総所有コストの削減、SLA コンプライアンスの確保、ネットワークの進化に対する完全な制御の維持を支援する」との考えを示している。

編集部備考

・PacketLightが取得したFIPS 140-3 レベル2 認証は、米国NISTが定める暗号モジュールに関する国際的なセキュリティ基準であり、ISO/IEC 19790とも整合性を持つ。
 日本市場においても、この認証は次のような領域で評価されるだろう。

官公庁・金融・公共インフラ
 高いセキュリティが求められる分野では、調達仕様において国際標準に準拠した暗号モジュールの採用が求められるケースがある。その際、FIPS 140-3認証を取得済みであることは、国際的に認められた水準を満たしている証として有効にアピールできる。

通信キャリア・データセンタ
 通常は性能やコストが重視される一方で、海外クラウド事業者や金融機関など、国際的な顧客と取引する場合には、セキュリティ認証の有無が重要な選定要素となる。FIPS 140-3 認証を備えることで、こうした顧客に対して信頼性を示しやすくなる。

 このように、PacketLightのプラットフォームが FIPS 140-3 レベル2を取得したことは、日本における幅広い領域での活用可能性を高め、特に国際的なセキュリティ要件を意識する企業・組織にとって有力な選択肢となり得る。

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