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IOWN推進室の設置【NTTデータ】

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 NTTデータは12月24日、IOWNに関する専門組織「IOWN推進室」を2021年1月1日に設置すると発表した。

 同推進室は、NTTが提唱するIOWN構想に基づき、要素技術の研究開発を推進するNTT研究所と、その研究成果をユーザに展開・事業化するNTTデータ内をつなぐ役割を担う。
 2021年当初は100人規模でスタートし、今後IOWNに関する研究成果の適用やユースケースの検討を行い、2025年には技術者500名体制によりIOWN構想の実現に貢献する。

背景

 NTTが提唱するIOWN構想では、様々なシーンで誰もが高度なテクノロジーを享受できるスマートな社会を目指しており、2030年の実現に向けて研究開発を進めている。構想の実現に向けては、研究開発だけでなく、技術を活用したビジネス創出・拡大が必要であり、適用先となる有力なターゲットを設定し、ユースケースの深堀と技術課題の洗い出しを行う取り組みを重ねなければならない。さらにNTT研究所からNTTデータなどの事業会社に対し、段階的に提供される最新の研究成果を活用したPoC等による早期具現化(プレIOWN)も実現に向けた効果的なアプローチと言える。

新組織の概要

 NTTデータは、IOWN構想の実現に向け積極的に取り組む。「IOWN推進室」は要素技術の研究開発を推進するNTT研究所と、その研究成果をユーザに展開・事業化するNTTデータの各事業分野内をつなぐ組織であり、ユーザや社会、NTT研究所に対してそれぞれ次の役割を担う。

ユーザや社会に対して
 要素技術として提供される研究成果をユーザに広く展開するにあたって、不足している機能の開発、技術者の育成、ユーザへのプリセールスを通して、IOWN技術適用の推進を行う。
 またNTTデータ社内関連部署との連絡会を設定し、具体的なターゲットごとに技術適用のロードマップを策定することで、研究成果適用に関する実行管理を行う。
 これまでNTTデータはヘルスケア領域や位置情報を活用したサービスなどを手がけており、特にデジタルツインコンピューティング技術を活用することで新しいサービス開発、提供が期待できる。

NTT研究所に対して
 将来の社会課題やユーザニーズに基づいた研究開発テーマ提供等を行い、NTT研究所の研究開発を支援する役割を担う。

IOWN推進室の位置づけ。

今後について

 NTTデータは「これまでもスマートシティ、スマートモビリティ、スマートヘルスケアへの実現に向け、各方面との協業を実施してきた。今後はIOWNに関する研究成果をこれらの領域に適用し、Society5.0での超スマート社会の実現に貢献していく。まず当社事業と親和性の高いデジタルツインコンピューティング領域を中心とし、2021年度には100名規模の技術者を育成する。その後、対象とするIOWNの技術領域をデジタルツインコンピューティング以外にも拡張しながら、2025年度にはIOWN関連技術者を500名規模に増強することで、NTTデータグループにおけるIOWN適用の推進を行う」との考えを示している。

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