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光通信技術展 セミナー企画委員インタビュー:土井 健嗣氏【日本電気】

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■講演タイトル
FOE-1:光トランシーバの最新市場動向
FOE-10:次世代ハイパースケールデータセンタにおける400Gbps 超級光トランシーバの最新動向

■コースリーダー
日本電気(株)土井 健嗣

日本電気(株)第一ネットワークソリューション事業部 部長
土井 健嗣氏

 土井氏がコースリーダーを務める二つの講演は、例年の技術セミナーにおけるマーケット動向の枠と捉えて良いだろう。「光トランシーバの最新市場動向」では通信市場全体における光トランシーバの展望について、「次世代ハイパースケールデータセンタにおける400Gbps 超級光トランシーバの最新動向」ではDC向け光トランシーバに特化した内容が解説される。
 今年の専門技術セミナー全体を見ると光トランシーバを扱う講演は他にもあるが、ここで取り上げる二つの講演は市場動向、標準化、技術動向をバランス良く扱っている。両講演ともシリコンフォトニクス、プラガブルとCPO(Co-Packaged Optics)といった重要トピックは網羅されているので、聴講するプログラムの選択としては、他の講演で特に興味のある部分を深く掘り下げて、こちらの講演で全体像やマーケティング視点での技術動向、今後の市場性を把握するといった組み合わせも面白そうだ。

FOE-1
光トランシーバの最新市場動向
LIGHTCOUNTING Founder and CEO
Vladimir Kozlov

 光トランシーバの需要は2010~2020年に急増し、2020年にはおよそ1億8,000万台が出荷されている。シリコンフォトニクスの技術はこの市場を一変させており、2026年に出荷される製品の50%を占めると予測されている。今回の講演(※ビデオ録画講演を予定)では、LightCountingのKozlov氏より、光通信市場動向についてシリコンフォトニクス・トランシーバを中心に語られる。
 土井氏は「Kozlov氏は、光エレクトロニクス技術・デバイスや光通信、市場調査で30年を超える経歴をお持ちだ。今回は光通信市場の動向について包括的にお話しいただくが、やはりシリコンフォトニクスが活況ということで、そこに焦点を当てた内容となる。未来のデバイスと言われていたシリコンフォトニクスも、実際に製品に適応されてみれば様々なシーンで急速にシェアを拡大している状況だ。光トランシーバ需要の増加と共にシリコンフォトニクスの生産も増える中、今後のBeyond 400Gにおけるシリコン技術の進化、InP系など異なる素材のフォーキャスト、プラガブルとCPOの動向など、業界で注目されている事柄を市場調査会社の視点でお話しいただけるだろう」と話している。
 また、講演の冒頭では、これまでの通信市場全体の流れについても纏められる予定だ。土井氏は「私自身、本講演の打ち合わせをしていて、この10年でグローバルマーケットが様変わりしたことを改めて実感した。市場全体の経緯を最初に振り返ることで、シリコンフォトニクスへの流れが分かりやすい講演になると期待している」と話す。

FOE-10
次世代ハイパースケールデータセンタにおける400Gbps 超級光トランシーバの最新動向
CIG Photonics Japan(株)PLM・マーケティング部
担当部長
平本 清久

 拡大が続くハイパースケールデータセンタ内のIPトラフックに対応するため、IEEEや各種MSAでは400ギガイーサ超級向けの次世代イーサネット規格および、それに準拠する光トランシーバのフォームファクタの仕様化に着手している。講演ではそうした次世代規格化の状況と、それら新規格に準拠する光トランシーバのトレンドや技術動向について解説される。土井氏は「講演内容をデータセンタ向けのトランシーバに絞ることで、そのマーケット、標準化、技術動向の流れを全て網羅する形とした。例えば、よく言われている高速化、低消費電力化、低コスト化といったものの変遷を具体的に取り上げたり、なぜこうしたデバイスが伸びていくのかといった分析を、分かり易くご説明する」と話している。
 登壇する平本氏はCIG Photonics Japanで光トランシーバのマーケティングを担当している人物。XFP、CFP、PSM4、CWDM4等のMSAやIEEE等の標準化会合活動へ参画しており、現在は主に400Gbps超級の光トランシーバの製品企画およびマーケティングに取り組んでいる。
 標準化やマーケティングを通じてユーザの動向にも精通している平本氏が、目前に迫る800Gの勢いや、その先の1.6Tが立ち上がる時期などをどのように見ているのか。土井氏は「今回は、平本氏が市場を予測する上でどのようなデータを重視しているのか、また次世代トランシーバのブロック図や技術的課題といった細かい点まで言及していただく予定だ」と話している。

(OPTCOM編集部)

特集目次

「通信・放送Week 2021」開催直前 主催者インタビュー

光通信技術展 セミナー企画委員インタビュー

佐藤 良明氏【NTTエレクトロニクス】
FOE-K「そろそろ見えてきた!? DX時代におけるデータセンター戦略と光技術への期待」
FOE-K「半導体のイノベーションにより 潜在的なデジタルトランスフォーメーションを実現」
FOE-22「レーザ網膜投影技術:医療ヘルスケアからXR応用まで」

土井 健嗣氏【日本電気】
FOE-1「光トランシーバの最新市場動向」
FOE-10「次世代ハイパースケールデータセンタにおける400Gbps 超級光トランシーバの最新動向」

岡安 雅信氏【華為技術日本】
FOE-2「光トランシーバの最新標準化動向」
FOE-14「InP/Siヘテロ集積シリコンフォトニクスの最新技術動向」

和田 悟氏【フジクラ】
FOE-3「AIを活用した光ネットワークの運用高度化の最新技術動向」
FOE-17「マルチコア光ファイバの最新技術動向」

太田 寿彦氏【古河電気工業】
FOE-4「IOWN/Beyond 5Gに向けた光ケーブルへの期待と将来展望」
FOE-6「光電融合・IOWN時代を担う、光半導体デバイス技術を紐解く」

界 義久氏【NTTアドバンステクノロジ】
FOE-5「近赤外光重合による光部品自動接続の現状と将来展望」
FOE-18「電気光学ポリマーを用いた光制御デバイス・テラヘルツデバイス」

石部 和彦氏【アンリツ】
FOE-7「Beyond 5Gアクセスネットワークに向けた最新光デバイス技術」
FOE-16「シリコンフォトニクスによる光トランシーバの集積化・高密度化の進展」

谷口 和彦氏【富士通オプティカルコンポーネンツ】
FOE-8「次世代光ファイバの接続技術動向」
FOE-9「デジタルコヒーレント光トランシーバの最新技術動向」
FOE-15「光コパッケージと次世代シリコンフォトニクスの応用」

清水 克宏氏【三菱電機】
FOE-11「Beyond 5G/6Gを支える光・無線融合技術」
FOE-20「光伝送領域におけるネットワークオープン化動向」

笹岡 英資氏【住友電気工業】
FOE-12「通信用光ファイバとファイバ型デバイスの基礎」
FOE-21「フォトニック結晶スローライトによる小型・非機械式 LiDAR」

鈴木 貴智氏【キーサイト・テクノロジー】
FOE-13「光トランシーバ測定の基礎」
FOE-19「デジタルコヒーレント光伝送の最新技術動向」

「通信・放送Week 2021」出展製品Preview

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