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ケーブル技術ショー2017Preview【データコントロルズ】

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 データコントロルズは1983年の設立以来、光ネットワーク製品の輸入及び自社設計・開発製品の販売、サービスを行っている。ここ数年は特に映像伝送分野の実績が伸びていることから、昨年より出展しているという。

 今回は自社設計・開発製品の「10G WDMマルチサービスリピータ」を中心に、動態展示を行う。データコントロルズ ネットワークシステム部の中山祐一氏は「最近は映像の伝送距離を伸ばしたいというご要望や、リプレイス案件で映像とその他のデータを1芯で全て多重伝送したいというケースが増えている」と話す。

 ブースでは他にも、光経路切替スイッチ、コンパクトネットワークトラフィックジェネレータ、WDMフィルタ等が展示される。

10GイーサネットDEDMの100Km伝送デモ

 ブースでは100kmのベアファイバ(25km×4)とWDMマルチサービスリピータ「DCWDM2108H」を使い、10GイーサネットのDWDM1芯双方向のデモを行う。データコントロルズは10Gネットワークのトラフィックジェネレータも扱っているので、その2ポートを使い10Gイーサネットフレームをフルレートで送受信する形だ。中山氏は「最近、こうした伝送機器はCATV市場での売上が一番伸びている。今回のデモでは、4K映像を1芯で伝送できることを想定してご紹介する」と説明している。

10Gデモのイメージ

FEC機能を備えた高信頼のWDMマルチサービスリピータ

 データコントロルズはWDMマルチサービスリピータのソリューションとして、WDMマルチプロトコルリピータ「DCWDM2108H」と10G OTNリピータ「OTN61002」を組み合わせた構成を提案している。どちらの機器もFEC機能を備えているので、高品質な通信ソリューションを実現できる。8対のSFP+ポートを備えており、WDMの使用で最大80Gの1芯双方向を伝送できる。

センター間接続などの大容量長距離伝送とファイバコストの削減

 WDMマルチプロトコルリピータ「DCWDM2108H」は複数のプロトコルが混在しても1芯ファイバで長距離大容量伝送ができるという、マルチサービス対応の製品。省スペース化や、長距離WDM伝送によるファイバコスト削減というメリットがある。
 10Gを120km伝送できる製品で、FEC誤り訂正機能(G.975.1 EFEC I.4/G709 GFEC)を搭載しており、1Gを長距離伝送しているユーザが10Gへ移行する際には、このFEC機能による信頼性の担保が重要となる。
 伝送ポートは脱着可能な8対のマルチレートSFP/SFP+ポートを備えている。DWDMフィルタとアンプを1RU シャーシの内部に増設することもできるので、設置スペースを省くことができる。10Gを1リンクから使用可能。最大80Gの1芯/2芯双方向、もしくは40Gの1芯双方向2セットの長距離伝送を省スペースで構築することもできる。ポートは独立した8台分のリピータ(メディアコンバータ)としても利用可能だ。

2チャンネルのマルチサービス対応の10G OTNリピータにブースタアンプとプリアンプを追加

 10G OTNリピータ「OTN61002」は2チャンネルのマルチサービスに対応しており、幅広いシーンで活躍する。チャンネル毎にFEC誤り訂正機能(G.975.1 EFEC I.4/G709 GFEC)を搭載しており、エラーレートを訂正し、高品質な長距離伝送を実現できる。この1年で、コストパフォーマンスに優れたブースタアンプとプリアンプのカードが新たに追加された。
 Point to Pointアプリケーションや前述のWDMマルチプロトコルリピータ「DCWDM2108H」を用いたアプリケーションでは、リモート端末として利用することもできる。

 

PCにUSB接続して使用する小型の10Gトラフィックジェネレータ

「NuDOG-801」

 「NuDOG-801」はPCのUSBに接続して使用できるユニークなテスタ。10Gbpsイーサネット対応のSFP+ポートを2つ保有しており、ネットワーク品質・開通試験、フレームキャプチャが容易にできる。一般的なPCで操作ができる手軽さや、プロトコルの編集まできる点で注目を集めている。中山氏は「カバンに入れて持ち運ぶことができるコンパクトサイズながら、10Gのフルレートに対応できる。映像データのIP化が進むと、CATV市場でもこうした製品をお役立て頂ける」と話している。
 システム設定/管理可能なコンパクトテスト装置でありながら、マルチストリームジェネレータ、TAP/ループバックテスト及びNICエミュレーションを実現する。
 試験対象に対して、双方向(最大64フレーム@ポート毎)でのワイヤーレート送信。フレームは任意に設定可能なので、CRC/IPCSエラーフレーム等の生成が可能だ。TAPモードではwireshark のI/Fアダプタとして使用する事で、タグ付きフレームのVIDやエラーフレームなども確認できる。計測データはリアルタイムにエクセルへ出力が可能だ。

 

映像伝送のバックアップに役立つ光切替スイッチシステム

 光切替スイッチシステムは、光ファイバ網の冗長化と切り替え、バイパスにより、途切れないネットワーク網を実現する製品。切り替えはLayer1で物理的に行うので、様々な通信方式で利用できる。遠隔からの切り替えとバイパスを瞬時に行うことが可能で、主回線に万が一の不具合が発生した場合でも迅速に対応できる。回線を常時監視しており、事前に受光閾値を設定しておくことで自動的に切り替わる設定や、切り戻しを防ぐ設定も選択することも可能だ。
 CATV、テレコム、道路・鉄道ネットワークと、様々なシーンで役立つシステムだ。信頼性の向上だけでなく、予備線の有効利用や人的コストを低減できる点もメリットで、中山氏は「映像伝送のバックアップ用途でお問い合わせが増えている状況だ」と話している。
 ラインナップは8スロット1RUシャーシと、2スロット独立シャーシの2種類。電源モジュールおよびスイッチモジュールはホットスワップで追加、交換ができるので、必要に応じた段階的な拡張も可能だ。故障時は経路を自己保持させることもできる。障害検出の各種アラームを搭載。LEDにより電源、使用、優先ポートが可視化されている。

光切替スイッチシステム

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