PacketLightが、NECとのQKD over 400G DWDMリンクの実証に成功
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PacketLight Networks(以下、PacketLight)は7月29日(イスラエル テルアビブ)、NECと共同で、400G DWDMネットワーク上で量子鍵配送(QKD)の実証に成功したと発表した。
NECの日本の研究所で行われたこの共同実証では、NECのQKDシステムとPacketLightのPL-4000M 600Gマックスポンダを統合し、高性能で量子耐性のあるネットワーク環境を実証した。QKD伝送は、メインのデータリンク ファイバと並行して動作する専用の光ファイバで行われた。この分離により、DWDM インフラストラクチャ上の400G データ トラフィックのパフォーマンスを維持しながら、量子信号の完全性と安定性が確保されたという。
PacketLightは「この構成では、QKDチャネルはDWDMデータリンクと並行して動作する専用の光ファイバで伝送された。デュアルファイバ構成は、運用環境に量子セキュリティを階層化するためのスケーラブルで費用対効果の高い方法を提供し、耐量子通信のより広範な導入への道を拓く」としている。

QKD テスト構成のイメージ

テストのセットアップ
PacketLightのCEOであるKoby Reshef氏は「NECのQKD技術とPacketLightのDWDM/OTNデバイスを統合することで、より安全なデータ伝送が可能になる」とし、「私たちはこの協力関係に深く誇りを持っており、これがもたらす新たな機会に対する市場の反応を心待ちにしている」とコメントを出している。
NECの防衛ネットワーク事業部 イノベーションプロダクトソリューショングループ ディレクターであるYoichiro Ito氏は「PacketLightとの共同デモンストレーションが成功裏に完了したことを発表できることを大変嬉しく思っている」とし、「NECは日本国内にQKDシステムの研究拠点を有し、20年以上にわたりその発展をリードしてきた。今回の実証実験を通して、当社のQKDシステムとPacketLightの装置との相互運用性を検証し、より多様な利用シナリオへの適用可能性を確認した。今後もパートナーとの連携を強化し、より大きな価値創造をめざしていく」とコメントを出している。
実証実験を通して、PacketLightとNECのチームは、システムの互換性とネットワーク性能を検証した。暗号化されたデータリンクは、100GbEテスタによる検証で100%のスループットと一貫した低遅延を実現し、統合ソリューションの効率性と堅牢性を再確認した。
PacketLightは「独立した光ファイバリンクを介してQKDを実証することで、コストや複雑な改修を必要とせずに、量子技術を既存のインフラストラクチャと並行して展開できることを実証した。この実用的なモデルにより、ネットワークのシンプルさとコスト効率を維持しながら、実際のアプリケーションにおいて安全な鍵交換が可能になる」としている。