つくばフォーラム2025Preview【横河計測】
期間限定無料公開 有料IOWN時代の新型OTDRや光スペクトラムアナライザ
IOWN時代を支えるOTDR新製品
「AQ7290シリーズ」は、今年2月に発売されたOTDR。ロングセラーを誇る前モデル「AQ7280シリーズ」の性能、使いやすさを追及した製品であり、全6機種のラインアップで、光ファイバの敷設や保守の測定ニーズに幅広く対応する。同社は「IOWN時代のネットワークで長くお使いいただけることを想定した、高ダイナミックレンジ、高品質、高ユーザビリティを備えている」と話す。
【高ダイナミックレンジ】前モデル比で最大2dBのダイナミックレンジ向上という業界トップレベルの性能を実現し、より長距離の測定が可能だ。また、演算処理速度に優れた最新のCPUによる高反射リアルタイム測定にも対応し、リアルタイム測定における表示波形の品質を重視した、高精度な波形表示を行いながら更新する。同社は「これまでのリアルタイム測定では見ることができなかった長距離経路の遠端や、多分岐スプリッタの測定も可能だ。180km先の測定も可能であり、例えば遠隔地と伝送遅延の無い通信を要求される次世代ネットワークでもお役立ていただける」と説明している。
【高品質】堅牢な設計と安定した動作により、過酷な現場条件下でも信頼性の高い測定結果が得られる。作業性の面では、電源投入後10秒以内に測定が可能となり、より効率的なワークフローに貢献する。また、給電方式にUSB Type-Cを採用したことにより、専用のACアダプタは不要となり、USB Power Deliveryに適合している市販のモバイルバッテリからの給電も可能なため、緊急時にも対応できる。
【高ユーザビリティ】操作性では、ロータリーノブとハードウェアキーによる従来方式に加え、スマートフォンのようなマルチ・タッチ・スクリーンによる直感的な操作も可能だ。簡易OTDRモードでは、ポップアップウィンドウで次の操作が表示されるため、不慣れな作業者でも迷わず操作ができる。コネクティビティも向上しており、市販の無線LANアダプタとWi-Fiルータを使用することで、オフィスや自宅から遠隔操作やデータ転送が可能だ。新たにLTE対応USBドングルにも対応し、Wi-Fiルータ無しでも遠隔操作ができる。
同社は「従来モデルと同様に、12チャネル光スイッチボックスと組み合わせて、8心や4心のリモート測定を効率よく実施していただける」と話す。

「AQ7290シリーズ」
研究用途でも注目が高まる、生産試験向け光スペクトラムアナライザ新製品
今年2月に発売された光スペクトラムアナライザ「AQ6361」は、AIデータセンタで需要が急増しているLD、光トランシーバ、光増幅器などの生産試験のニーズに応えるために開発された。業界で高い評価を得ている同社従来モデル「AQ6370E」と比べ、最大20倍の高速測定と、本体サイズを半分以下にする省スペース化を実現しつつ、同社の優れた光学測定性能と測定信頼性を提供する。同社は「複雑化する最新光モジュールの生産ラインでは、測定速度と測定器のスペースファクタへの要求が高まっている。このAQ6361は生産時間を短縮するための高速測定と小型化を同時に実現し、生産現場に最適な測定器となっている。また、運用者は必要に応じて外付けのモニターや外部ツールを接続できるため、フレキシブルな運用、組み合わせ、配置が可能だ」と説明している。
光学性能は、0.03nmの波長分解能と、1200~1700nmの波長範囲という高い性能を有している。また、73dBの高い迷光抑圧比により、高ダイナミックレンジの測定を実現する。これにより、様々な光デバイスの特性試験に適応可能だ。同社は「将来の光モジュール、光コンポーネントの測定も想定した高い光学性能を小型の筐体で実現している。国内外のお客様にご紹介すると、生産用途だけでなく研究用途でも省スペース化の需要が有り、想定以上の反響を頂いている」と話す。

「AQ6370E」比で半分の筐体サイズを実現した「AQ6361」
他、光コネクタ・光モジュールの品質検査に最適な、高分解能リフレクトメータ 「AQ7420」など、様々な新製品が展示される。