光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

数年先を見据えたCATV伝送路の整備(9)

期間限定無料公開 有料

三菱電機

 三菱電機はCATV事業者に高品質なGE-PONシステムを提供しており、50社以上に採用されている。
 今回は、大容量通信サービスや4K/8K IP放送に対応したGE-PONシステムとして、10G-EPON(参考出展)や2.5Gを実機展示する。三菱電機 通信システム事業部長の西山正人氏は「CATV事業者様との商談を進めていく中で10G-EPONへのご要望が増えてきた。昨年のケーブル技術ショーでも参考展示をしたが、今年はより製品に近い形でご紹介できる。今年の下期には市場に投入できるように開発を進めている。今後は2回のオリンピック、そして4K・8Kコンテンツもあり、インターネットの世界でも映像の世界でも帯域が増えていくことが見込まれているので、10Gや2.5GのGE-PONがCATV事業者様のお役に立てると考えている」と説明している。
 CATV事業者含め各事業者が採用した三菱電機のGE-PON端末は1300万台に上る。同社は光伝送装置だけではなく光デバイスでも高いシェアを有している。今回展示される10Gや2.5G装置でもそうした光デバイスの技術が盛り込まれており、例えば10G伝送になると消光比といったデバイス側の能力による伝送ロスの影響が大きくなるので、デバイスの品質は重要になってくる。そうしたベース部分の品質の高さも三菱電機の特長と言える。
 また、同社は総合電機メーカーなので、将来的にはHEMSやホームゲートウェイとPONシステムを連携させたサービスも考えられる。西山氏は「ハード的な部分は準備ができているので、CATV事業者様からご要望を頂ければご対応していく」と話している。

10G-EPON OLT「AS-10GGLS」

参考出展される10G-EPON OLT「AS-10GGLS」

省スペースと多機能を併せ持つ10G-EPON

 10G-EPONの需要について三菱電機 通信システムエンジニアリングセンター ネットワークシステム部 第三グループ CATV担当マネージャーの石野義行氏は「10G-EPON をご検討頂いているCATV事業者様からお話を伺うと、10年スパンで伝送路の投資をお考えのようだ。直近で4KのIP放送を始めることは無くても、長期スパンで考えると伝送路は補強しておきたいというご意見は多い」としており、「我々がGE-PONのご提供を始めてから10年が経ち、当時ご採用頂いたCATV事業者様からリプレースのお話を頂いている。その際に以前と同じ1Gよりも10Gや2.5Gが良いということで、10Gのトライアルのお話も具体的に頂いている」と話す。
今回参考出展する三菱電機の10G-EPON OLT「AS-10GGLS」の特長は次の3点。

4UのOLT筐体に最大32PONインターフェースとL2スイッチを搭載した省スペース設計

 4Uサイズの筐体に32ポートを備え、L2スイッチも内蔵した省スペース化を実現している。同社のGE-PON OLTも4Uサイズ32ポートなので、10Gに移行する場合は同じスペースを使い、配線されているケーブルを差し替えるだけで済む。石野氏は「1Gは64分岐だったが10Gは128分岐できる。加入者単価で考えた時に1Gのシステムとコストが近くなるように狙っていく」としている。

2.5G-ONUや1G-ONUも収容可能

 昨年同社が発表した2.5Gの技術も導入されており、10G-ONUと2.5G-ONUもしくは1G-ONUを混在して収容することができる。石野氏は「私どものシステムでは2.5Gと10Gを波長多重で扱うことができるので、ベーシックの加入者向けに2.5G、広帯域の加入者には10Gというご提案をしているところである」と話す。

IP放送やOTT、VOD等のリッチコンテンツへの対応も向上

 前述の通りL2スイッチを内蔵しているので、冗長性を含め信頼性は格段に向上している。従来はPON-IFカードが故障した場合、活線挿抜で復旧していたが、今回は予備系を組み込むことができ、上位のアップリンクまで全てが冗長化可能である。さらに高性能QoSにより、IP放送やOTT、VOD等のリッチコンテンツへの対応も現行製品より向上する。

優れたコストパフォーマンスで4K・8K放送の多チャンネル化へ対応する2.5GbpsのGE-PON

 2.5G OLT「AS-4000GLS3」は、2.5GbpsのGE-PONという三菱電機独自のシステムで、4Kや8Kのコンテンツを伝送するシステムとして投資効率に優れていることから開発された。例えば4KのIP放送であれば30チャンネルを同時に扱うことができるという。
 筐体は同社の現行GE-PON製品(1.25Gbps)と共通のものが採用されており、消費電力や制御バス、伝送距離も同じだ。センター設備のアップグレードや増設が容易なので、工期短縮や工事コスト低減に繋がる。石野氏は「10Gではなく2.5Gで十分だというCATV事業者様もいらっしゃるので、Wi-Fi内蔵ONUも含めて2.5G製品をご提案している」と話す。

集合住宅のHFCを流用できるSFP型ONU

 SFP型ONUは集合住宅の同軸設備を流用して高速化を実現する製品。柱上のCable Media Converter(CMC)やSFP型ONUを差し込むことで、建物側は同軸、上流側はGE-PONで伝送できる。棟内の同軸環境を変更すること無くPONサービスを実現できることで、集合住宅に対する伝送路を低コストで高速化できる。「KDDIケーブルプラス電話の認定も済んでおり、今後運用開始する」(石野氏)という。

掲載出展社(50音順)

伊藤忠ケーブルシステム
Viaviソリューションズ(旧:ジェイディーエスユー・ティーアンドエム)
NTTアドバンステクノロジ
シンクレイヤ
住友電気工業
データコントロルズ
フジクラ

特集TOPへ戻る

関連記事

期間限定無料公開

有料 CATVのネットワークサービスやIP映像伝送を支える最新の伝送製品、無線端末、管理ソリューション【住友電工】

 住友電気工業(以下、住友電工)はCATV市場で培ってきたRF技術に加え、通信分野で長年の実績があるIP技術を併せ持っており、RFとIPの双方でヘッドエンドから加入者端末までのソリューションを提供できる点…
更新

続きを見る

特集

有料 4K/8K機器の伝送トレンドを探る【TOP】

 音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE 2018」が11月14日より3日間、幕張メッセにて開催された(主催:JEITA)。今回は過去最多となる出展者数1,152社・団体(うち海外34カ…
更新

続きを見る