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CATVのネットワークサービスやIP映像伝送を支える最新の伝送製品、無線端末、管理ソリューション【伊藤忠ケーブルシステム】

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 伊藤忠ケーブルシステムは、通信、映像、顧客管理をトータルソリューションで提供できる企業として、CATV、CS/BS放送、地上波局向けの機器に加え、IP放送に役立つ機器も提案している。
 今回、通信分野の展示では、5G・Wireless社会に対応する為のソリューションとしてFTTH(G-PON)から繋ぐWirelessや衛星を紹介する。IP化の展示では、CATV局向けの放送用エンコーダやIP放送配信サーバなど、ヘッドエンドの次世代IP放送化に向けたソリューションが紹介される。顧客管理システムでは、「Symphonizer」で培ったノウハウをベースに開発された業務支援システム「i-Front (CRM/営業支援/工事管理)」が動態展示される。また、技術セミナーでは、「5G社会に向けたICSのWireless戦略」と、「 ショートメッセージ(SMS)を活用した働き方改革について 」(アイテック阪急阪神共同開催)の二つの講演が予定されている。

FTTH化に役立つソリューションや、新たなWireless端末によるサービスを提案

HCNA子機「CES862(仮)」

 ブースでは、有線のセンター設備から無線の端末まで、各種ソリューションが展示される。
 センター装置ではNOKIA社のG-PON、XGS-PONや、ARRIS社のCMTS(10GE-PON)が紹介される。CMTSでは10GのGE-PONのカード対応というトピックがあるので、HFCとFTTHが混在して利用できるCMTS となり、HFCからFTTHへの移行が容易になっている。
 同社ではFTTH化の課題である既設の集合住宅への対応を実現するソリューションとして、「HCNA」を提案している。これは同軸ケーブル上にイーサネット信号を変換し伝送するシステムであり、既設の同軸ケーブルを利用して広帯域化を実現できる。G-PON、GE-PONを問わず各メーカーのPONシステムと組み合わせることができるので、光ファイバの引き込みが難しい集合住宅の高速通信が可能だ。QoS機能も備わっており、VoIPやVOD等の優先させたい通信の設定も可能だ。伊藤忠ケーブルシステム ネットワークソリューション本部 CATV・ネットワーク営業部 ネットワークグループ 課長の田部井和道氏は「HCNAは売れ行きの好調な製品であり、今回は2.4GHzと5GHzにデュアル対応したWi-Fiタイプの端末を新たにご紹介する」と話す。

LTE対応Wi-Fi AP「Ruckus M510」

 今回の展示ではWirelessで稼働する端末の拡充も特長であり、田部井氏は「地域BWAという流れの中で、Wireless端末の新製品により、どのようなサービスが実現できるかをご紹介する」と話している。
 上位回線をLTEに対応したWi-FiのAPは、Ruckus Wireless社の新製品。エンタープライズ向けの製品であり、512のクライアントに接続できる。2枚のSIMカードを同時に挿すことができ、異なるキャリアを同時に扱えるので、片方をバックアップ回線とした運用も可能だ。伊藤忠ケーブルシステム ネットワークソリューション本部 CATV・ネットワーク営業部 ネットワークグループの木下浩司氏は「上位回線を無線にしたことで、従来のようにLANケーブルで接続する必要が無く、設置の自由度が高まっている。CATV事業者様にご紹介したところ、避難所などでのご活用が多くなりそうだ。また、このAPはGPSにも対応しているので、バスなどの車両内でもAPとして活用できる」と話している。

電源完全自立型LTE対応カメラシステム

 また、上位回線をLTE回線に対応したカメラシステムが、BKtel社の新製品として展示される。これは電源もソーラーパネル対応なので、電源ケーブルも通信ケーブルも不要となる完全なWirelessカメラシステムとなる。

クラウド化や仮想化も視野に入れた、CATV向け次世代IP映像配信ソリューションの提案

 CATV業界でも注目が高まっている放送のIP化やIP映像配信に関して、伊藤忠ケーブルシステムは伝送路と映像配信ソリューションを併せて提供できる。昨年の展示では、モニタに表示したプレゼンテーションを回す形で、CATV事業者が持つ自主放送コンテンツを活用出来るソリューションのイメージや次世代のIP放送を実現するシステムのイメージを紹介。今年は更にクラウド化や仮想化も視野に入れた形でのトータルソリューションを紹介するという。伊藤忠ケーブルシステム ネットワークソリューション本部 CATV・ネットワーク営業部 映像伝送グループの青木隼一氏は「IP化のご相談を頂いている中で、IP化を一気に進めることは難しいというお声もあるので、弊社としてはIP化をしても負担の少ないところから部分的にトライアルするようなご提案もしている」と話す。

顧客管理システムによる自動入力やペーパーレス化で業務効率化を提案

CATV事業者の顧客管理システムとして長年の実績がある「Symphonizer(シンフォナイザー)」は、働き方改革に役立つツールとして再注目されている。伊藤忠ケーブルシステム ネットワークソリューション本部 CATV・ネットワーク営業部 SMSグループの大塚純一郎氏は「最近では自動入力ツールを使った業務の効率化を図りたいというお問い合わせが増えているので、ブースではRPAによる入力業務削減の一例の紹介を行う」と話している。
 この「Symphonizer」で培ったノウハウをベースに開発した業務支援システム「i-Front(アイフロント) :CRM/営業支援/工事管理」も紹介される。これは営業支援や工事のスケジュール管理などフロント業務をペーパーレス化するシステムで、従来は紙の契約書で行っていた業務をタブレットで行うことができるようになる。端末と管理システムのセキュアな情報共有化により、業務を大幅に軽減できる。
 大塚氏は「ブースでは他にも、AIを使ってCATV事業者様がお持ちのデータを有効活用する事例も紹介する。まだサービスは具体的な段階ではなく、お客様にアイデアを話している段階であり、例えばAIで解析することにより解約防止に役立つノウハウが見つかるのではないかと模索している」と話す。

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