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CATVのネットワークサービスやIP映像伝送を支える最新の伝送製品、無線端末、管理ソリューション【VIAVIソリューションズ】

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 VIAVIソリューションズは、JDSU社の通信計測事業部が2015年8月に独立した企業。ウエーブテック社、アクテルナ社、JDSU社の豊富なノウハウを基に、様々な通信用測定器、監視システムの開発製造を続けている。
 ブースでは、上り流合雑音監視システム「パストラック」の新機能や、HFCネットワーク用の統合監視サーバ、信号漏洩検知システム等が紹介される。

OFDM-Aで使用する帯域内にノイズが飛び込んでいるか否かを容易に判断

 20年以上にわたり世界中のCATV事業者が導入している上り流合雑音監視システム「パストラック」。ブースでは新たに追加された機能が紹介される。
 DOCSIS3.1のサービス運用では上り信号の変調方式にOFDM-Aを用いることが多いが、このOFDM-A信号は品質解析することが出来ないという課題がある。そこでVIAVIは「ヒートマップ」という機能をパストラックのスペクトラム解析に追加し、OFDM-Aで使用する帯域内にノイズが飛び込んでいるか否かを容易に判断できるようにした。VIAVIソリューションズ セールスマネージャーの川上楠生氏は「従来のスペクトラムアナライザの波形だけを監視やモニターしてもOFDM-Aのバーストデジタル信号か、インパルスノイズかを見極めることは非常に困難だ。対してこのヒートマップという機能は、電力値を色で表示することが出来るため、OFDM-Aで使用する帯域内においてOFDM-A信号か、ノイズかを識別できるようになる。もちろん、上り変調方式が16QAM、64QAMやQPSKでも、このヒートマップは有効に使うことができる」と話している。

新たに追加された「ヒートマップ」機能の画面

HFCネットワーク品質監視の業務を効率化

 同社では昨年、「パストラック」の上位にHFCネットワーク用の統合監視サーバ「エキスパートラック」を発表している。この「エキスパートラック」は、PNM(プロアクティブ・ネットワーク。メインテナンス)の上りインピーダンス不整合の情報を元に障害箇所の特定を行う機能や、宅内に到達している下り信号の波形を取得することをはじめ、VIAVI独自のアルゴリズムによりQoE(ユーザー体感品質)を算出し、パストラックからのノイズ情報、及びMACTrakやQAMTrakからのDOCSISパケットの品質情報、更に同軸ネットワークの漏洩検査器からの情報など、多角的な情報から、より多くの加入者の通信品質に影響のある障害ノードをランキングして教えてくれるなど、従来であれば、NOCなどで経験豊富な技術者が色々な監視機器や通信機器のデータを解析し、経験に基づいた判断の元、障害対応を行っていたプロセスを一新することが可能となるシステムだ。

「エキスパートラック」の画面

 川上氏は「FTTHへの移行が進む流れの中でも、一部のエリアにでもHFCネットワークが残る場合や、全てのエリアをFTTH化するにはまだ数年掛かるといったケースでは、HFCネットワークをこのような統合監視サーバに品質監視を任せることで業務の効率化を図ることができる」と話している。働き方改革法への具体的な対策が求められる中、技術者の業務をFTTH化や次世代のネットワーク構築に注力できることのメリットも感じさせる製品と言えるだろう。

 同社が昨年発表した信号漏洩検知システム(CT-4 & Seeker-D)も、今年は更に進化した形で発表される。
 この新しい漏洩検知システムでは、下り130MHz~1.2GHzまでの帯域の何処にでも漏洩検知用のタグ信号を付加することを可能にしている。さらにD3.1のOFDM信号は広帯域での運用のため死角となるため、OFDM信号を漏洩のタグとしても識別可能としている。これらによりLTE帯域への相互干渉をどの漏洩検知システムよりも正確に検知することが可能となった。VIAVIは、この漏洩検知システムのために新たに広帯域に対応した高利得のアンテナも独自で開発した。そのため、ドライブテスト時では、250MHz~1,220MHzまでの間にタグ信号を挿入する場合には、1つのアンテナで対応可能だ。川上氏は「これは非常に重要なポイントであり、どんなに検知器が優れていても特性の合っていないアンテナを使用した場合、漏洩を検出できず、結果として品質改善が全く出来ないということが現場では起きる可能性がある」と話している。

漏洩検知システム

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