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光通信技術展 セミナー企画委員インタビュー:石部 和彦氏【アンリツ】

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■コースリーダー
アンリツ(株)石部 和彦

■講演タイトル
FOE-2
Siフォトニクス(トランシーバ技術)アイオーコア社の最新技術動向

■講演者
アイオーコア(株)CTO
藏田 和彦

アンリツ(株)
センシング&デバイスカンパニー
マーケティング部
部長
石部 和彦氏

 アイオーコアでは、シリコンフォトニクス技術を適用した100Gbps光トランシーバ「光I/Oコア」の製造販売を行っており、さらに次世代の光I/Oコアの開発を行っている。講演ではアイオーコアの技術をベースに技術動向、展望および応用を紹介する。
 石部氏は「シリコンフォトニクスは例年扱っているテーマだが、今回は製品ベースの具体的な解説が特長となる。例えば、信頼性のデータといったものは製品化していないと示すことができないので、従来のシリコンフォトニクスの講演とは一線を画す内容となる」と話している。

 登壇する藏田氏は、2012よりPETRAメンバーとして光エレクトロニクス実装システム技術開発プロジェクトにサブプロジェクトリーダーとして参画、光I/Oコアを開発。2017年にプロジェクト成果の承継を受けたアイオーコア社の設立に参画し、以降CTOとして技術事業化を推進している。
 石部氏は「PETRA技術の製品ということで、国のプロジェクトの技術動向が分かる講演内容となる。また、日本のプロジェクトに追随して、米・欧のプロジェクトが立ち上がっているので、海外の市場状況と技術情報を幅広くお話しいただけるだろう」と話している。

 アイオーコアが量産する光I/Oコアは、5mm角サイズの光トランシーバーチップで、1chあたり25Gbpsの伝送速度を持ち、送受4chで合計100Gbpsの伝送速度による双方向通信が可能だ。プロセッサに近い基板上で光電変換を行うことで基板上の電気配線距離を短くすることが可能となり、伝送損失を大幅に低減することに加え、機器内での伝送の高速化を実現。データセンタなどで用いられる光インターコネクション用途で提案されている。(当サイト内関連記事)
 石部氏は「アプリケーションとしては、車載なども想定されている。今後、動作温度105℃を実現することで、モバイルフロントホール基地局の外部配線での使用もめざしている。藏田氏からは、そうしたロードマップも示していただく」と話している。

■講演タイトル
FOE-6
ハイパースケールDC向け800Gbps/1.6Tbps光トランシーバの標準化・技術動向

■講演者
CIG Photonics Japan(株)
PLM・マーケティング部 担当部長
平本 清久

 拡大が続くハイパースケールデータセンタ内のIPトラフックに対応するため、IEEEや各種MSAでは次世代イーサネット規格である800GbE/1.6TbE規格、およびそれらに準拠する光トランシーバの仕様化に着手している。さらに喫緊の課題である光トランシーバの低消費電力化に向けてCo-packaged Optics(CPO)タイプの導入の検討が本格化している。本講演ではそれら次世代規格化の最新状況と光トランシーバおよび適用される技術の動向について解説される。
 石部氏は「例年の聴講者アンケートでは、標準化を扱う講演のご要望が多く、今回はCPOに絡んだ標準化をテーマとした。800Gbps/1.6Tbpsの標準化にあたり、レーン当たりの速度がどうなるのか、またCPO自体の課題としてどのような点が議論されているのか、そうした最新動向も含め解説する」と話している。

 登壇する平本氏はCIG Photonics Japanで光トランシーバのマーケティングを担当している人物。各種MSAやIEEE等の標準化会合活動へ参画しており、現在は主に400Gbps超級の光トランシーバの製品企画およびマーケティングに取り組んでいる。
 標準化やマーケティングを通じてユーザの動向にも精通している平本氏は、光通信技術展セミナーで何度か講演をしており、好評を博している。同氏が、800Gbps/1.6Tbpsをどのように見ているのかを知ることは、今後のビジネスで大いに役立つだろう

(OPTCOM編集部)

特集目次

「通信・放送Week 2022」開催直前 主催者インタビュー
最新製品と将来技術を知る展示会

■光通信技術展 専門技術セミナー委員インタビュー

中村 二朗氏【NTTアドバンステクノロジ】
FOE-K IOWN構想の実現に向けて

土井 健嗣氏【日本電気】
FOE-1 光トランシーバーの最新動向と新冷戦による影響
FOE-13 クライアント側高速光トランシーバの動向、データレートとフォームファクタの進化

石部 和彦氏【アンリツ】
FOE-2 Siフォトニクス(トランシーバ技術)アイオーコア社の最新技術動向
FOE-6 ハイパースケールDC向け800Gbps/1.6Tbps光トランシーバの標準化・技術動向

清水 克宏氏【三菱電機】
FOE-3 Beyond 5G/6G時代の超拡張性を実現する光衛星通信
FOE-5 コヒーレント光センサ技術の応用例と今後の展望

鈴木 貴智氏【キーサイト・テクノロジー】
FOE-4 プラガブル光トランシーバ測定の基礎

佐藤 良明氏【NTTエレクトロニクス】
FOE-7 Telecom Infra Project ~オープンかつディスアグリゲートされた、持続可能なトランスポートネットワークの構築~

笹岡 英資氏【住友電気工業】
FOE-8 伝送用光ファイバの基礎と将来展望

谷口 和彦氏【富士通オプティカルコンポーネンツ】
FOE-9 空間分割多重光伝送技術の最新動向と今後の展開
FOE-12 光とASIC(特定用途向け集積回路)のコパッケージへの挑戦

太田 寿彦氏【古河電気工業】
FOE-10 海底光ケーブルシステムの大容量化に向けた技術動向
FOE-14 化合物半導体/シリコン異種材料集積技術を用いた光集積回路

和田 悟氏【フジクラ】
FOE-11 IOWN構想実現に向けた光ファイバ技術への期待と今後の展望

岡安 雅信氏【華為技術日本】
FOE-15 Beyond 400Gコヒーレント光トランシーバの市場・技術動向

■「通信・放送Week 2022」出展製品Preview

アダマンド並木精密宝石
NICT採択の自己形成導波路など紹介

NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)
ネットワーク保守、インフラ設備保全、光コネクタ製造を幅広く展示

キーサイト・テクノロジー
120 GbaudのBERTや、超高速デジタルコヒーレント光伝送評価のAWG

精工技研
作業効率の良い同社オリジナルのLCユニブーツコネクタや、機能が追加された光コネクタ研磨機

センコーアドバンス
高密度型SN-MTコネクタを用いた400G伝送ライブデモ

光貿易
超高速RFモジュール製作請負サービスや、他の追随を許さぬ超高分解能OSA

横河計測
多心ファイバ測定に優れたOTDRや、高分解能と高速測定を両立したOSA

以下、後日更新
・「通信・放送Week 2022」出展製品Preview

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